【電帳法】タイムスタンプは絶対必要?電子帳簿保存法でタイムスタンプの役割とは!

電帳法 タイムスタンプ

電子帳簿保存法への対応は進んでいますか?

タイムスタンプって何?」と、手を止めている方は、ぜひご覧ください。

タイムスタンプはその導入や運用に費用がかかるため広く利用されているとは言えません。

しかし、電子帳簿保存法でもインボイス制度でも保存しなければならない書類は増える一方です。

タイムスタンプは賢く使えば経費削減につながる便利なシステムですから、これを機会に導入を検討してみてはいかがでしょうか?

この記事でわかること!
  • タイムスタンプとは?
  • 電子帳簿保存法でタイムスタンプが必要な理由とは?
  • 電子帳簿保存法とタイムスタンプの関係性!

タイムスタンプとは?

タイムスタンプとは、タイムスタンプが付されたデータがある時点において存在し、タイムスタンプを付された時以降、変更されていないことを証明する技術です。

最近は、デジタル技術の発達によってビジネスの世界でもデジタル化が当たり前になってきたため、電子帳簿保存法や電子署名法でもタイムスタンプが利用されています。

電子記録の信頼性

これまで紙による記録は、千年以上も続いてきました。

紙に書き留めた記録を修正するには、線を引いて文章を消したり修正液や修正テープで白く消すなどされていたため、修正されたことを一目で理解することができました。

またそれ以外にも、筆跡から誰が修正したのかを推測することも可能でした。

一方、電子データを修正した場合には修正されたことを瞬時に見抜くことが難しいです。筆跡も残りませんし、修正した事自体も見た目では判断できません。

そのため、電子データよりも紙の記録のほうが信頼性と検証性があると評価されています。

タイムスタンプの役割

データでのやり取りは紙よりも早く、わかりやすく伝達することができます。画像を添付したり、グラフ化することによって相手の理解をより深めることも可能です。

ビジネスを進める上でデジタルは、紙の信頼性に勝る利便性があるわけです。

もっとビジネスを活発化させるために、現在デジタルは欠かせないツールとなりました。

そこで、下二つの安全証明をデジタルで行うために、タイムスタンプが開発されました。

タイムスタンプの役割
  • 存在証明 ある時点においてそのデータが存在していたことを証明
  • 非改ざん証明 タイムスタンプの付与時から確認時まで改ざんされていないことを証明

つまりタイムスタンプがあれば書類の「存在証明」「非改ざん証明」が担保されているということなので、ビジネスでデジタル利用するときに信頼性が格段に上がるでしょう。

また、電子署名と併用することで「いつ」「誰が」「何を」したかを明確にすることが可能です。

色々なところで使用されるタイムスタンプ

タイムスタンプは、税務申告だけで利用されているわけではありません。

さまざまな場所で使用されているタイムスタンプ
  • 知的財産権の保護
  • 医療情報システム
  • 公的機関の情報

タイムスタンプはデジタル社会を支える大切な安全装置です。

これからもタイムスタンプの利用は広がっていくことでしょう。

タイムスタンプ利用の手順

タイムスタンプを利用するには、事前準備が必要です。

総務大臣が認定する時刻認証業務に係るタイムスタンプを発行できるのは、一般社団法人日本データ通信協会の認定を受けた時刻認証業務認定事業者(TSA)と決められています。

認定を受けた事業者は以下の5つです。

時刻認証業務認定事業者の一覧
  • アマノ株式会社
  • セイコーソリューションズ株式会社 
  • 株式会社TKC 
  • 株式会社サイバーリンクス
  • 三菱電機インフォメーションネットワーク株式会社

タイムスタンプ利用のための事前準備の流れ

①時刻認証業務認定事業者と契約

②ネット環境を整える

③必要なハードウェアを揃える(PC、スキャナ、デジカメなど)

タイムスタンプ付与の手順の流れ

①タイムスタンプを付す書類を準備する

②書類をスキャンニングし又はデジタルカメラでデータ化する

③時刻認証業務認定事業者に書類をアップロードする

④ハッシュ値を付されたデータ(書類)を受け取る

電子帳簿保存法とは

電子帳簿保存法とは、所得税や法人税の申告に係る書類をデータで保存することについてのルールをまとめた法律です。

正しくは「電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律」といいます。

電子帳簿保存法は、次の3種類の区分に分けられます。

電子帳簿保存法の3つの区分
  • 電子計算機を使用して作成する帳簿書類(以下「電子帳簿等保存)
  • スキャナ保存
  • 電子取引

ビジネスを行う上で発生した書類は、①何の書類か?②どのように作成(又は受領)したのか?によって、どの区分のルールに従って保存するかが変わります。

上記の3つの区分の法律が、どのようなルールなのか、何の書類が該当するのかを表にまとめると以下の通りになります。

電子帳簿保存法の3つの区分
ルールの内容該当書類と具体例作成(又は入手)
①電子帳等保存パソコンやソフトを使用して電子的に作成した帳簿書類をデータのまま保存することについてのルール国税関係帳簿書類総勘定元帳、仕訳帳などの帳簿B/S、P/Lなどの決算関係書類PCや会計ソフトを使用して作成したもの
②スキャナ保存紙で受け取った又は作成した書類を画像データで保存することについてのルール国税関係書類請求書、領収書など紙で作成したものの控えや写し紙で受領したもの
③電子取引インターネット上で電子的に受け取った取引情報をデータで保存することについてのルール取引情報請求書、領収書などWeb上で渡したものWeb上で受領したもの

①電子帳簿等保存

パソコン上で会計ソフトを使用して作成した帳簿、P/L・B/Sなどの決算書類はこの方法に従って保存します。

②スキャナ保存

スキャナ保存の対象となる書類は「規則第2条4項に規定する書類以外の国税関係書類」と決められています。

それでは、「規則第2条4項に規定する書類以外の国税関係書類」とは何でしょうか?2条4項に規定されている書類とは、貸借対照表や損益計算書や棚卸表などの決算に係る書類です。

つまり、スキャナ保存の対象となる書類は、決算に係る書類以外のすべての書類です。契約書・領収書などが該当します。

決算に係る書類は、①電子帳簿等保存のルールにしたがって保存されるため、②スキャナ保存の対象外となっているのです。

書類の分類についてもっと詳しく知りたい方は、国税庁の電子帳簿保存法一問一答【スキャナ保存関係】を参照してください。

③電子取引

電子取引は、①電子帳簿等保存や②スキャナ保存と違い、データによる保存が義務付けられていますから注意が必要です。

該当する書類の範囲はほぼ②スキャナ保存と同じです。

違うのは、書類の受領方法(又は作成方法)です。

取引情報の授受を電磁的方法により行う取引、つまりスマホやPCを使用してネット上でやり取りした書類については、そのままの電子データで保存しなければいけません。

一般的な証憑書類だけではなく、インターネットバンキングなどの取引の記録も該当します。

④電子帳簿保存法でタイムスタンプが必要な理由

電子帳簿保存法は、税務申告に必要な書類を電子データで保存することを認めた法律ですから、事務作業の効率化や保管場所が不要になるなど色々な効果が期待できます。

しかし、電磁的記録による保存は紙に比べて歴史が浅いため信頼性と安全性を確保する必要があります。

タイムスタンプは第三者による検証が可能であるため国税関係帳簿書類の原本性確保には必要な技術なのです。

電子帳簿等保存とタイムスタンプの関係

電子帳簿等保存を電磁的記録により保存する場合の要件に、タイムスタンプは含まれていません。

帳簿や決算書類は会計ソフトを使用して作成することが前提とされており、訂正・削除・追加の事実と内容を確認できるシステムを使用することが要件にあげられています。

タイムスタンプの使用ではなく、履歴を確認できることで真実性の確保を実現しているわけです。

スキャナ保存とタイムスタンプの関係

スキャナ保存を行う上でのタイムスタンプの付与について、国税庁は次のようにルールを決めています。

入力期間内に、一般財団法人日本データ通信協会が認定する業務に係るタイムスタンプ(電磁的記録が変更されていないことについて、保存期間を通じて確認することができ、課税期間中の任意の期間を指定し、一括して検証することができるものに限る。)を、一の入力単位ごとの電磁的記録の記録事項に付すこと

※入力期間内にその国税関係書類に係る記録事項を入力したことを確認できる場合には、このタイムスタンプの付与要件に代えることができる

引用 https://www.nta.go.jp/publication/pamph/sonota/0018004-061_02.pdf

これを極めて簡単にいうと、以下の通りになります。

遅くても2か月以内に、個々の画像データに認定業者のタイムスタンプを押してください。スキャナ保存したデータは、変更せずに検索できる状態で保存しなくてはいけません。

※訂正削除の履歴が残る(又は訂正削除ができない)システムへ入力期間内に入力できれば、タイムスタンプの付与に代えることができます。

スキャナ保存は、原本が紙のものを画像データに変換してデータ保存するわけですから、解像度や大きさの記録など、細かいルールが沢山あります。

データが保存要件を満たしていない場合は、税法上の保存書類とは認められません。

最悪の場合、青色申告の承認取り消しの対象となる可能性がありますから、運用には細心の注意が必要です。

電子取引とタイムスタンプの関係

電子取引の真実性の要件の中でタイムスタンプについて以下のように決められています。

①タイムスタンプが付された後、取引情報の授受を行う

②取引情報の授受後、速やかに(又はその業務の処理に係る通常の期間を経過した後、速やかに)タイムスタンプを付すとともに、保存を行う者又は監督者に関する情報を確認できるようにしておく

③記録事項の訂正・削除を行った場合に、これらの事実及び内容を確認できるシステム又は記録事項の訂正・削除を行うことができないシステムで取引情報の授受及び保存を行う

④正当な理由がない訂正・削除の防止に関する事務処理規程を定め、その規程に沿った運用を行う

引用 https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/pdf/0021005-038.pdf

上記の要件は、いずれか一つを実施していれば良いとされています。

電子取引の真実性を確保するためにタイムスタンプを採用する場合には、①と②の方法があります。

①は、データの証憑類をやり取りする前にタイムスタンプを付す方法です。

自分がデータを受け取る立場なら確認して保存するだけなので手間も費用もかからずに一番楽な方法です。

しかし、自分が発行する立場ならタイムスタンプの付与に手間と費用がかかりますから、面倒ですよね。

いずれにしても、取引先との打ち合わせが必要です。

②は、送られてきたデータについて、自分でタイムスタンプを付す方法です。

保存の実務は各社で様々ですから、この方法が現実的な方法となるでしょう。

電子取引についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

Billmag-アイキャッチ-【電帳法】電子取引とは?改正による変更点も解説!

タイムスタンプに掛かる費用

データにタイムスタンプを付すには費用がかかります。採用するシステムによっても金額は違いますから、それぞれ確認しましょう。

時刻認証業務認定事業者(TSA)

総務大臣が認定する時刻認証業務に係るタイムスタンプを付与できるのは、時刻認証業務認定事業者に限られています。

時刻認証業務認定事業者は、一般社団法人日本データ通信協会が交付しているタイムビジネス信頼・安心認定マークを目印にすると良いでしょう。

出典 https://www.dekyo.or.jp/tb/contents/list/index.html

認定タイムスタンプを利用する事業者に関する登録制度

現在タイムスタンプは、一般財団法人日本データ通信協会が認定していない企業からも色々な形で発行されています。

しかし、総務大臣が認定する時刻認証業務に係るタイムスタンプは上記の5社に限定されています。

電子帳簿保存法に対応しているものと対応していないものの区別がつきづらいため、認定タイムスタンプを利用している事業者に対して一般財団法人日本データ通信協会から登録マークが交付されました。

以下のマークは時刻認証業務認定事業者のタイムスタンプを利用している事業者であることが確認できます。

出典 https://www.dekyo.or.jp/touroku/contents/repository/

認定タイムスタンプを利用しているサービス又は業務の一覧は以下で閲覧できます。出典 https://www.dekyo.or.jp/touroku/contents/repository/

タイムスタンプにかかる費用

タイムスタンプを導入し、運用していくためには主に下記の費用が必要です。

導入費用 1万円前後

月額費用 1万円前後

付与費用 1スタンプあたり10円前後

上記はよくある一例で、参考としてご覧ください。

サービスを提供する企業によって料金には大きな開きがあります。

利用している会計ソフトの一サービスとしてタイムスタンプを押し放題のものや、タイムスタンプの回数ではなくて、秒数によって料金を定めているものなどサービス内容によって料金に差が出ていると考えられます。

料金をホームページで公表していない事業者が多いため、自社にとってどのようなサービスが必要なのか検討し、相見積を取る必要があるでしょう。

タイムスタンプが不要の場合

国税関係書類をデータ保存する場合に、タイムスタンプが必ず必要なわけではありません。

国税庁からの資料を確認するとタイムスタンプを押さずにデータ保存する方法がいくつかあります。

訂正削除履歴が残る又は訂正削除ができないシステムを利用する

電子帳簿保存法は、真実性を確保するためタイムスタンプ以外に、訂正や削除の履歴が残るシステムの採用も認めています。

システムに入力・訂正・削除の記録が残ることにより、タイムスタンプの役割である「存在証明」「非改ざん証明」を担うことができるのです。

訂正削除の履歴が残れば、スキャナ保存にも電子取引にも対応することができるので、タイムスタンプは不要になります。

事務処理規程を作る

電子取引のタイムスタンプは、社内で事務処理規程を作ることにより、タイムスタンプが不要になります。

この事務処理規程は、電子取引に関わる電子データを勝手に削除や訂正をしてはいけない旨の規程を作って社員に浸透させて、データの真実性の確保を図ろうとするものです。

国税庁のホームページから事務処理規定がダウンロードできますので、参考にしてください。

ただし、スキャナ保存は事務処理規程による保存はできませんから注意してください。

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この記事のまとめ!

  • タイムスタンプの役割は電子書類の存在証明と非改ざん証明!
  • 電子帳簿保存法とタイムスタンプとの関係性について!
  • タイムスタンプを利用するのには事前準備や費用が必要!

タイムスタンプについてご理解いただけましたでしょうか?

公共機関、大企業ではこれからもタイムスタンプの利用が進んでいくでしょう。

みなさんも、インボイス制度の導入を迎える前に事務所内の整理整頓を兼ねて、電子帳簿保存法から進めてみてはいかがでしょうか?

自社が作成する書類・発行する書類・受け取る書類を確認し、年単位で保管書類の枚数を把握して、自社にあったシステムを選ぶ必要があります。

事務作業の効率化は可能ですから少しずつでも進めましょう。

監修者プロフィール

ペイトナー執行役員 邨山毅

立教大学経済学部卒。投資会社にて内部統制・米国新興事業の国内展開に従事。その後VOD運営会社にて経営戦略・機械学習・調達戦略領域の経験を経て、ペイトナー株式会社に入社。執行役員ファクタリング事業本部長として、ファイナンスサービスの運営及びフリーランスの与信構築全般を所掌している。

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