フリーランスになったけど請求書について分からないアナタへ【初めてでもわかる請求書のキホン】

「請求書」と聞いて、あなたは説明できますか?
「請求書はよく聞くけど、うまく説明できない」こんな方も多いのではないかと思います。

フリーランスや個人事業主は、ご自身で請求書に関して理解しておかなければなりません。

この記事は「請求書について、よくわからない方」「請求書についてもっと詳しくなりたい」、そんな方向けです。ぜひ最後までご覧ください。

この記事でわかること
  • 請求書を作成することでのメリット
  • 請求書に記載が必要な項目(支払い期限、口座情報など)

そもそも請求書とは?

請求書とは取引先に支払いを求めるための書類です。

フリーランスで考えると商品やサービスを提供したときに、クライアント(取引先)から報酬を支払ってもらうために発行する書類です。

例えば、ライターさんが記事を書いた後、「給与を振り込んでください」と意思表示するための書類が請求書に当たります。

請求書を作成するメリットとは?

そんな請求書ですが、きちんとした形で作成するメリットがあります。

ここでは請求書を作るメリットについて2点紹介します。

① 請求をしたという事実の証明

1つ目のメリットは、請求をしたという事実の証明になることです。

例えば、口頭で支払いを請求をしたあとで、「請求された覚えはない」と相手が言ってきたらどうでしょう。

請求からある程度の時間が経過した場合、無効となってしまうこともあります。
請求書がないと請求した事実を証明できない危険性があります。

請求した事実を残しておくことが大変重要なのです。

② トラブルの予防

請求書には日付やクライアント(取引先)、取引内容、金額など多くの情報が記載されます。また特筆事項欄には特別価格での販売や追加料金、分割払いの何回目の支払いかなどを記載することができます。

これらの情報があることで、客観的に契約を把握でき、トラブルの予防になります。

請求書に細かな金額や取引内容等を記載することで認識のズレや支払忘れ等のトラブルを事前に防止することができます。

請求書を作成するデメリットなんてあるの?

請求書をきちんと作成すると、膨大な時間がかかってしまうことがあります。形にこだわりすぎたり、確認作業に時間をかけすぎると、自分の本業の仕事に時間をさけなくなってしまう恐れがあります。

かといって雑に作成してしまうと、社会全体からの信頼を損ねる結果にもなりかねません。丁寧すぎず、雑になりすぎずに請求書を作れるようになりましょう。

この記事の最後では、請求書管理サービスについてもご紹介していますので、ぜひご覧ください。

請求書に記載が必要な項目

請求書に記載が必要な項目は以下の通りです。記載が必要な項目は多いですが、全て重要な項目です。実際の請求書の一例を取りながら、見ていきましょう。

1. 請求書の宛先

取引先の名前を記載します。場合によっては、名前だけではなく、企業の担当者の名前や、部署の名前を入れると相手側にとって見やすくなります。

2. サービス、商品の内容

提供サービスや商品の内容を記載します。この際、何について請求しているのか、相手方にもわかるように記載することが大切です。

3.商品単価や金額

まず商品ごとの単価を書きます。この際、消費税については税抜きの金額で記載すると、わかりやすく書くことができます。次に、その商品の個数を書き、単価と個数から商品ごとの金額を出します。その合計金額を小計欄に記載します。小計欄に書く金額も、消費税は含めず記載します。

4. 消費税の金額と合計

消費税の金額を記載します。

消費税に関する記載は、消費税を含めて記入する内税方式と、消費税を別にして記入する外税方式の2種類があります。

請求書では、外税方式で記入することが一般的です。消費税を分けて書くことで、請求金額に消費税が入っているのかどうかがわかりやすくなります。商品単価を記載する際に消費税を分けて書くとわかりやすいというのはこのためです。

その後、合計欄に、小計と消費税を合算した合計額を記載します。

5. 請求金額

合計欄に書いた金額を請求金額として右上に記入します。

この際、単位は必ずつけるようにしましょう。末尾に「円」と記入しても、「¥」のマークを付けて書いてもどちらでも構いません。大切なのは、相手から見て、金額をはっきりと、わかりやすく記載することです。

6. 発行日

請求書を発行する日です。日付を決める時は取引先の都合に合わせる必要があります。初めてのやり取りの際はクライアント(取引先)に確認することが大切です。

7. 支払期日

支払期日は通常であれば、契約を交わしたときに決めておきます。
相手に対して確認の意味もありますし、自分で入金確認する際も役に立ちます。

8. 発行者の情報

自らの事業所の会社名、氏名、住所、電話番号などを記載します。

ただし、フリーランスの住所については、トラブルになった場合が怖いなど、様々な理由で記載したくない場合は省略も可能です。社会的信用を得るために書くことが好ましいですが、請求書は住所がなくても役割は果たしますのでその点はご安心ください。

連絡先はマナーとして入れておいた方がベターです。

9. 振込先情報

振込先の口座情報のことです。
具体的には銀行名、支店名、預金種別、口座番号、名義の情報を記載します。
銀行コードや支店コードも記載し、名義はカタカナで明記します。

10. 特筆事項

特別価格での販売や追加料金、分割払いの何回目の支払いかなどを記載することができます。

例:5万円の支払い(額面金額)のうち、2万円は前金で支払われていて、今回の請求で支払う金額は3万円だった場合。「額面金額はあくまで5万円」と記載します。

そのようなときには、特筆事項で説明しなければなりません。

11. 請求書番号

請求書番号の付け方には特に決まりはありません。

日付や取引先で数字と記号のルールを作っておくと後で確認するときにスムーズです。

電子化 納品書

注意点:請求書を送ってもすぐに支払いがあるとは限らない

請求書を作成後、その請求書の内容の報酬の支払いを受ける際にも注意点があります。それは、取引先ごとに、締め日と支払日が存在している点です。

そのため必ずしも請求書の送信から、すぐに支払われるわけではない点に留意する必要があります。

例えば、「月末締め、翌月末払い」の場合には、請求書を送ったとしても、支払いは翌月の末になってからです。

請求書を送ってもすぐに報酬の支払いがあるとは限らない点に注意しましょう。

以下の記事で、請求書の支払い期限や、支払日について詳しく解説しています。請求書の支払い期限や支払日に不安がある方は以下の記事をご覧ください。

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まとめ

本記事ではフリーランスのための請求書作成について解説しました。

内容をもう一度振り返ってみましょう。

この記事のまとめ
  • 請求書を作成することで請求の証明や、トラブルを防止できるというメリットがある。
  • 請求書を書く際には、記載すべき項目が記入されているか、しっかりと確認することが大切。

あらゆることを個人でやらなければならないフリーランスにとっては、売り上げた後、請求業務をして、しっかりお金を回収することが大切です。

個人で勉強してできる対策をひとつずつ身に付けていきましょう。
最後まで本記事をお読みいただきありがとうございました。

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監修者プロフィール

ペイトナー執行役員 邨山毅

立教大学経済学部卒。投資会社にて内部統制・米国新興事業の国内展開に従事。その後VOD運営会社にて経営戦略・機械学習・調達戦略領域の経験を経て、ペイトナー株式会社に入社。執行役員ファクタリング事業本部長として、ファイナンスサービスの運営及びフリーランスの与信構築全般を所掌している。

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