毎月発生する業務である請求書発行ですが、いつ行うのが最適なタイミングなのか疑問に思ったことがある方は多いのではないでしょうか。
今回の記事では、
- 請求書発行のメリット
- 請求書発行日の正しい決め方
- 請求書管理を効率的に行う方法
と言った内容について紹介していきます。
- 請求書は入金・支払いの備忘録として役立つので、発行側・受取側の両者にメリットがある!
- 請求書に記載する発行日は、各取引先が定めている締め日に合わせて記載するのが良い!
- 受け取った請求書の管理には、データ化と振込の自動化が可能な「ペイトナー請求書」がおすすめ!
目次
そもそも、請求書とは?
請求書とは、「商品・サービスなどの提供側」が「依頼や購入した側」に対して発行する書類です。
代金の支払いを請求することが目的なので、金額の記載がされています。
日本での商習慣を考えると、請求書の発行は一般的なものとして考えられています。
しかし、法律によって発行が義務化されているわけではない(※1)ので、発行しなくても罰則を受けることはありません。
請求書の発行義務はありませんが、仕入税額控除を受けるための証拠書類として保管義務は生じます。
参照元:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6625.html
請求書を発行するメリットとは?
請求書を発行するメリットは、「未払いを防ぐ」ことです。
書面もしくはデータで先方に請求書を送付しておくことで、「聞いてない」「受け取ってない」などのトラブルを未然に防ぐことができます。
また支払期日を明記しておくことで、入金の遅延を回避することにも繋がるでしょう。
そして請求書を受け取る側にとっても「支払い忘れ」を防ぐ効果を期待できます。
法律で定められているわけではないのに、請求書の発行が企業間取引において一般的に行われている理由は、発行側と受け取り側の両者にメリットがあるからかもしれません。
- 「未払いを防ぐ」ことができる!
- 請求書受領側の「支払い忘れ」を防ぐ効果が期待できる!
請求書に記載が必要な項目
1. 請求書の宛先
取引先の情報を記載します。会社名、氏名、住所、電話番号等です。
2. サービス、商品の内容
提供サービスや商品の内容を記載。具体的には品名、単価、数量、金額等記載します。
3. 請求内容
取引を全て合わせた小計に消費税をプラスして合計金額を記載します。報酬金額+消費税(10%)を大きく記載します。
4. 請求金額
消費税と取引の小計金額は分けなければいけないというわけではありませんが、分けておいた方が見やすいので内訳が分かる形で表すことをオススメします。
5. 消費税の金額
上記の通り消費税をプラスした合計額を大きく記載しますが、消費税(2022年5月現在は10%)の内訳を示しておくとよりわかりやすいです。
6. 発行日
請求書を発行する日です。
日付を決める時は取引先の都合に合わせる必要があります。
特に初めてのやり取りの際はクライアント(取引先)に確認します。
7. 支払期日
支払期日は通常契約を交わしたときに決めておきます。
相手に対して確認の意味もありますし、自分で入金確認する際も役に立ちます。
8. 発行者の情報
自らの事業所の会社名、氏名、住所、電話番号等を記載します。
ただし、住所はフリーランスの場合、トラブルになった場合が怖い等様々な理由で記載したくない場合は省略も可能です。社会的信用を得るために書くことが好ましいですが、請求書は住所がなくても役割は果たしますのでその点はご安心ください。
連絡先はマナーとして入れておいた方がベターです。
9. 振込先情報
振込先の口座情報のこと。
具体的には銀行名、支店名、預金種別、口座番号、名義の情報を記載します。
銀行コードや支店コードも記載し、名義はカタカナで明記します。
10. 特筆事項
特別価格での販売や追加料金、分割払いの何回目の支払いか等記載することができます。
例:5万円の支払い(額面金額)のうち、2万円は前金で支払われていて、今回の請求で支払う金額は3万円だった場合。(額面金額はあくまで5万円)と記載します。
そのようなとき、特筆事項で説明する方法があります。
11. 請求書番号
請求書番号の付け方には特に決まりはありません。
日付や取引先で数字と記号のルールを作っておくと後で確認するときにスムーズです。
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また、フリーランスの方には、フリーランス向けの請求書記事について解説した記事も用意していますので、併せてご確認ください。
参考:請求書の発行業務が月末・月初に多い理由
請求書を発行する際は、忘れずに「発行日」を記載するように気を付けましょう。理由は大きく2つあります。
いつ依頼・発注したものに対する請求なのかをハッキリさせるため
請求書は商品などの納入後に発行されるのが一般的ですが、発行日が記載されていないと納品物を特定するのが難しくなってしまいます。
税務調査(※2)が入った時に「架空取引」を疑われないため
発行日が記載されていない請求書は、税務調査時に「本当に取引があったのか?」を疑われる可能性が高いでしょう。
自社だけではなく、取引先にも疑義が生じてしまうかもしれません。
税務署に疑われないため、そして取引先に迷惑をかけないためにも、「発行日」は忘れずに記載するように心がけましょう。
「税務調査」とは、税務署が法人や個人事業主に対して、正しく税務申告が行われているかどうかをチェックすることです。
法人の場合、一般的に5〜10年に1回は調査が行われると言われています。
相当悪質なことを行わない限り事前に連絡が入りますし、真っ当な処理を行っていれば恐れる必要はありません。
月末で良い?請求書の発行日の正しい決め方とは?
原則となるのは、請求書に記載される発行日は「請求書の発行が実際に行われた日付」になります。
しかし実務を行う上では、取引先の「締め日」に合わせた日付を記載するのが一般的となります。
「月末締め・翌月末払い」「20日締め・翌月末払い」など、取引先によって締め日と支払いサイトが異なります。
取引先が経理処理を行いやすいように、「請求書の発行日=各取引先の締め日」とするケースが多いでしょう。
例えば、7月10日納品分の請求書の発行日が8月1日であったとしても、「締め日が月末」の取引先への発行日は7月31日、また「20日締め」の取引先への発行日は7月20日と記載します。
請求書の発行タイミングは2通り存在する!
請求書を発行するタイミングについては、商品や提供したサービスの納品が完了した後に行うのが一般的です。
そして細かくは、さらに2通りに分類することができるので紹介していきます。
都度方式
都度方式とは、商品・サービスの提供が完了した直後に請求書の作成・発行を行う方法です。
メリットとしては、取引が完了する度にすぐ請求書発行を行うので、入金されるタイミングが早くなることです。
細かく入金があるので、資金繰りにいい影響を及ぼすでしょう。
一方、発行回数が増えるので手間がかかってしまうのはデメリットかもしれません。
掛売方式
掛売方式とは、一定期間(通常は1ヶ月間)の取引をまとめて請求書発行を行う方法です。
1ヶ月以内に何度も取引を行う場合や、毎月継続した取引がある場合によく用いられます。
まとめて作成を行うので、都度方式と比較して手間がかからないのがメリットでしょう。
しかしまとめて請求するので金額は大きくなりますし、特に初めて取引を行う場合は信頼できる企業かどうかを見極める必要があるかもしれません。
請求書を発行するタイミングとしては、月末もしくは取引先で定めている締め日で行うことが多いです。
いつを締め日にすると処理が行いやすいか、取引先と相談してみるのもいいでしょう。
(参考)なぜ、請求書の発行業務は月末・月初に多くなるのか?
ここまで請求書の発行日などついて紹介してきましたが、やはり発行業務は月末から月初にかけて行うことが多いのではないでしょうか。
この章では、その理由について考えていきます。
請求書が「掛売形式」で発行されているのが一般的だから
まず1つ目の理由として、先ほど紹介した「掛売方式」で請求書作成・発行することが一般的であることが挙げられます。
繰り返しになりますが、「掛売方式」では1ヶ月分の取引をまとめた分を「締め日」直後に作成し、「支払い期日」前に少し余裕を持って送付されます。
そして請求書の処理が行われるのは、通常では締め日から10日以内であることが多いでしょう。多くの企業が20日〜月末で締める場合が多いので、その結果、月末から月初にかけて請求書の発行業務が多くなってしまうと考えられます。
取引先によって異なる計上月に合わせるため
取引先全ての締め日が同じであれば、発行日をいつにするかで気を遣う必要もなくなりますが、現実には企業によって異なります。
締め日によっては、計上月が変わってしまうことも珍しくないでしょう。
日本の商習慣では、取引している企業の計上月に合わせることが慣例になっているので、請求書を発行する業務が月末から月初にかけて多くなってしまうのです。
なお、新規の取引先が増えた際には発行日をどのように処理するのが良いか、事前に相談しておくことをおすすめします。
誤って発行してしまうなど無駄な手間の削減にもなりますし、相手とのトラブル防止にも役立つからです。
月末までに入金してもらうため
前月の分を翌月初に請求書にまとめて作成・送付を行うことで、遅くとも月末には入金してもらえるでしょう。月初に進めておくことで、もし取引先で処理の遅れなどのトラブルが発生してしまった場合でも、時間的余裕を確保することが可能になります。
また気をつけなければいけないのが、請求書を送付するタイミングです。
余りにも遅くなってしまうと、取引先が経理処理を行うタイミングと合わなくなってしまった場合、最悪1ヶ月以上も遅れての入金になってしまう可能性も考えられます。
こうした事態を避けるため、月末から月初にかけて請求書を発行する業務が重なってしまうのです。
請求書の管理を効率的に進める方法
ここまで請求書の発行側としての立場から、発行日やタイミングをどうするべきかについて紹介してきました。そして発行した請求書については、入金があったかどうかの確認もする必要があります。
また請求書の受け取り側として考えた場合、期日までに支払いが完了しているかどうかをチェックしなくてはいけません。遅延を繰り返してしまった場合、取引先との信用問題にも関わってきてしまうからです。
この章では、請求書管理を効率的に行えるサービスを紹介していきます。
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この記事のまとめ
今回の記事では「請求書を発行するタイミング」や「管理を効率的に進める方法」などについて、紹介してきました。
以下のように整理できると思います。
- 請求書は入金・支払いの備忘録として役立つので、発行側・受取側の両者にメリットがある!
- 請求書に記載する発行日は、各取引先が定めている締め日に合わせて記載するのが良い!
- 受け取った請求書の管理には、データ化と振込の自動化が可能な「ペイトナー請求書」がおすすめ!
今回の記事を参考に、請求書の発行のタイミングに気を付けて、ノントラブルな請求書処理を心がけましょう!