運送業のファクタリングは、荷主への運賃の請求書を支払期日前に売って現金化する方法です。
燃料費や高速代は運行のたびに発生しますが、運賃は荷主が定めた支払期日に入金されるため、支出と入金の時期に差が生じます。
運送業でファクタリングを使うメリットとデメリット、2024年からの規制による変化、会社を選ぶときの確認項目を紹介します。

「燃料費の支払いが運賃の入金より先に来る」
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運送業は燃料費や高速代の支払いが運賃の入金より先に来る
運送業では、荷物を運ぶための支払いが先に発生し、仕事を終えて請求書を出したあとに運賃が入金されます。
先に出ていくお金と、あとから入るお金の順番は次のとおりです。
- 運行中に燃料費や高速代を支払う
- タイヤ交換、オイル交換、車検などの費用を支払う
- 運送を終えて荷主へ請求書を送る
- 荷主が定めた支払期日に運賃が入金される
燃料費は給油のたびに出ていく
トラックは走行距離が伸びるほど燃料を使うため、燃料費は運賃の入金を待たずに給油のたびに出ていきます。
複数台を動かす会社では給油の回数と支払額も増え、売上を計上していても手元のお金が先に減る場合があります。
高速代や車両の整備費も走った分だけかかる
高速代は運行ルートごとに発生し、長距離輸送や複数便を請け負うほど支払いが増えます。
タイヤ、オイル、部品の交換費に加え、車検や故障修理ではまとまった金額が必要になるため、運賃の入金前に複数の支払いが重なることもあります。
運賃の入金は荷主の締め日と支払期日で決まる
運賃の入金日は、荷主ごとに定められた締め日と支払期日で決まります。
月末締めの翌月末払いなどが一般的ですが、実際の入金までの期間は契約によって異なり、運送会社が仕事を終えた日に受け取れるわけではありません。
運送業のファクタリングは運賃の請求書を支払期日前に現金化する方法
ファクタリング会社に運賃の請求書を売ると、荷主からの入金日より前に現金を受け取れます。
売れるのは、運送を終えて荷主へ送付し、金額と支払期日が確定した請求書です。
借入ではなく請求書の売買なので負債が増えない
ファクタリングは、将来受け取る運賃の請求書を売る取引であり、金融機関からお金を借りる方法ではありません。
返済を前提とする借入とは異なり、請求書を売ったことだけで借入金が増えることはありません。
審査で見られるのは自社より荷主の信用
ファクタリング会社は、請求書の内容に加え、荷主が支払期日に運賃を払えるかを重く見ます。
そのため、自社が赤字だったり、開業して間もなかったりしても、荷主の信用や取引の事実を確認できれば使える可能性があります。
2社間と3社間で荷主への連絡の有無が変わる
2社間ファクタリングは運送会社とファクタリング会社で契約するため、原則として荷主への連絡がなく、3社間ファクタリングは荷主の承諾が必要です。
2社間と3社間の契約やお金の流れを図で確認したい人は、下記の記事も参考になります。
売掛金ファクタリングの手数料や契約方法まで確認したい人は、下記の記事も参考になります。
運送業がファクタリングを使うメリット
運賃の請求書を早く現金化すると、運送業で先に発生する支払いへ充てる時期を早められます。
燃料費や車検の支払いに間に合わせられる
荷主からの入金を待つと燃料費や車検代の支払日に間に合わない場合でも、請求書を現金化すれば支払日前にお金を受け取れる可能性があります。
車両を止めると売上にも影響するため、運行を続けるための支払いに使う時期を決めておくことが大切です。
自社が赤字でも荷主の信用で利用できる
自社の決算が赤字でも、荷主の支払能力と請求書の内容を確認できれば、審査に通る可能性があります。
ただし、赤字なら必ず使えるわけではなく、請求書の記載内容や取引の確認結果によって審査結果は変わります。
車両を担保に入れずに資金を用意できる
ファクタリングで売るのは運賃の請求書なので、トラックを担保として差し出す必要はありません。
運行に欠かせない車両を手元に残したまま、すでに行った仕事の運賃を早く受け取れる点は、運送業にとって使いやすい部分です。
運送業がファクタリングを使うデメリット
ファクタリングは入金を早められる一方で、手数料によって受取額が減り、使い方によっては利益を圧迫します。
手数料がかかり受取額が運賃より減る
請求書の額面から手数料を引いた金額が振り込まれるため、荷主の支払期日まで待って受け取る場合より手元に残る金額が減ります。
受取額が燃料費や車検代を支払える金額か、手数料を引いても仕事の利益が残るかを申し込み前に計算しないと損になります。
業者選びを誤ると高い手数料や不利な契約で損をする
手数料の上限を示さず、審査後に高い料率を提示する会社では、想定より受取額が少なくなる場合があります。
契約書の控えを渡さない、見積もりにない費用を請求する、請求書の売買ではなく返済と利息を求める業者とは契約しないでください。
何度も使うと手数料の合計が大きくなる
同じ手数料率でも、毎月のように使えば支払った手数料の合計は大きくなります。
利益率の低い運行で繰り返すと手元に残る利益が減るため、車検や修理など支払日が決まった費用に使うなど、必要な場面を決めないと不利益が増えます。

「手数料を申し込み前に計算して使いたい」
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2024年からの規制で運送業の資金繰りは何が変わったか
2024年4月からドライバーの時間外労働に上限が設けられ、従来と同じ長時間運行を前提に売上を作ることが難しくなりました。
一方で、運賃交渉に使える公的な指標も改定され、運送会社が必要な対価を荷主と話し合うための材料は増えています。
ドライバーの時間外労働は年960時間までになった
2024年4月1日から、自動車運転の業務で特別条項付き36協定を結ぶ場合も、時間外労働の上限は年960時間になりました。
上限規制に違反した場合は、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されることがあります。
改善基準告示は令和4年12月に改正され、令和6年4月1日から新しい告示が適用されています。
運送事業の会社だけでなく、自家用トラックの運転を主な仕事とする労働者も対象で、貨物自動車運送事業者が守れない場合は行政処分の対象になることがあります。
出典:厚生労働省|建設業・ドライバー・医師等の時間外労働の上限規制、厚生労働省|改善基準告示、国土交通省|行政処分の基準
走れる時間が減ると1台あたりの売上も減る
時間外労働の上限によって運行回数や走行距離を減らす必要が生じると、1台のトラックで運べる荷物が減り、売上が下がることがあります。
売上が減っても車両の維持費や保険料などの支払いは残るため、運賃の入金前に必要なお金を確保する難しさは続きます。
標準的な運賃が引き上げられ荷主と交渉しやすくなった
国土交通省は令和6年3月にトラック輸送の標準的な運賃を改定し、運賃水準を8%引き上げ、荷役の対価などを新たに加算しました。
標準的な運賃は荷主に金額を守らせる義務ではなく、法令を守って運送事業を続けるために必要な運賃を話し合う際の参考です。
また、令和8年1月1日に施行された取適法(旧・下請法)では、発荷主が運送事業者へ物品の運送を委託する特定運送委託が対象取引に追加されました。
制度が変わって運賃を交渉する材料が増えても、契約で決めた入金日までの期間が自動で短くなるわけではありません。
出典:国土交通省|新たなトラックの標準的運賃、公正取引委員会|取適法・振興法
2024年からの主な変更は次のとおりです。
- ドライバーの時間外労働は年960時間まで
- 上限違反では6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されることがある
- 令和6年4月から新しい改善基準告示を適用
- 標準的な運賃は令和6年3月に8%引き上げ、荷役の対価などを加算
運送業で使える補助金や助成金を別に確認したい人は、下記の記事も参考になります。
運送業向けのファクタリング会社を選ぶときに見るところ
運送業でファクタリング会社を選ぶときは、燃料費の支払日、荷主への連絡、請求書の金額に合う条件かを確認します。
手数料の上限が示されているか
手数料の上限や固定料率が示されていれば、申し込み前に請求書の額面から手数料を引き、受取額を計算できます。
最低料率だけを見ず、自社の請求書に適用される上限と追加費用の有無まで確認しましょう。
入金までのスピードが速いか
燃料代や高速代の支払日が迫っている場合は、審査開始から振込までにかかる時間を確認します。
最短時間だけでなく、申し込む曜日や時間、書類の不備によって翌営業日になる条件も見ておきましょう。
荷主に知られずに使えるか
荷主への連絡を避けたい場合は、2社間ファクタリングに対応し、連絡が入る例外条件も説明している会社を選びます。
原則として連絡しない会社でも、支払いの遅れや連絡が取れない場合は荷主へ確認することがあるため、契約前に確認してください。
少額の請求書でも扱ってくれるか
個人ドライバーや軽貨物では1件の運賃が少額になることがあるため、最低利用額が請求書の金額を超えていないか確認します。
大口の請求書を扱う法人なら運送業の取引に詳しい会社、少額で急ぐなら最低利用額が低く入金の早い会社が候補です。
即日で入金できるファクタリング会社の条件を比較したい人は、下記の記事も参考になります。
軽貨物や個人のドライバーでもファクタリングは使える
法人を設立していない軽貨物ドライバーでも、事業の仕事で荷主へ送った請求書があればファクタリングへ申し込めます。
荷主への請求書があれば個人でも申し込める
ファクタリングは法人だけのサービスではなく、個人事業主として運送を請け負うドライバーも対象です。
請求書には荷主名、運賃、支払期日などが明記され、取引の事実を確認できる必要があります。
数万円から数十万円の少額でも使える
最低利用額が低い会社なら、数万円から数十万円の運賃でも申し込めます。
請求書の全額ではなく一部を買い取る会社もあるため、燃料費など必要な金額だけを現金化できるか確認しましょう。
開業したばかりでも荷主の信用で審査される
開業直後で決算書がなくても、荷主の信用、請求書の内容、実際の取引を確認できれば審査へ申し込めます。
ただし、開業直後でも審査通過が保証されるわけではなく、必要書類の不足や取引内容を確認できない場合は買い取りを断られることがあります。
少額のファクタリングに対応する会社を比較したい人は、下記の記事も参考になります。

「少額の運賃を支払期日前に受け取りたい」
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運送業の少額・スピード資金調達にペイトナーのファクタリングが選ばれる理由
ペイトナーのファクタリングは、個人事業主・フリーランス向けのサービスです。
主な特徴を紹介します。
手数料一律10%で受取額を事前に計算できる
ペイトナーのファクタリングは、手数料は一律10%で固定されており、審査結果によって料率が変わりません。
たとえば、荷主への請求書が50万円なら手数料は5万円、受取額は45万円と申し込み前に計算できます。
最短10分入金・土日祝日も対応
必要書類がそろい、営業時間内に審査が進めば、申し込みから最短10分で入金されます。
審査が完了した案件は土日祝日を含む365日の振込に対応していますが、審査自体は365日実施されていません。
休日の振込を希望する場合は、審査が終わる日と振込の予定を分けて確認しましょう。
1万円の少額から利用できる
1万円から申し込めるため、個人ドライバーの燃料費や高速代など、少額の支払いにも合わせられます。
初回上限は50万円で、取引実績に応じて最大300万円まで増額されるため、最初から大口の運賃をすべて現金化する用途とは分けて考えましょう。
ペイトナーのファクタリング サービス概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 手数料 | 一律10%(固定) |
| 入金スピード | 最短10分 |
| 利用可能額 | 1万円〜(初回上限50万円、実績に応じて最大300万円) |
| 土日祝日対応 | あり(審査済み案件の振込) |
| 審査 | AIと人の併用 |
| 申込方法 | 完全オンライン・面談不要 |
| 必要書類 | 3点(2回目以降は請求書のみ) |
個人事業主向けファクタリングの仕組みや選び方を最初から確認したい人は、下記の記事も参考になります。
運送業のファクタリングでよくある質問
荷主への連絡、軽貨物の報酬、燃料サーチャージを含む請求書について回答します。
Q. 荷主に知られずに使えますか?
2社間ファクタリングなら、原則として荷主への連絡なしで使えます。
ペイトナーのファクタリングでは申込者とのみ契約と連絡を行い、原則として取引先へ連絡しません。
ただし、ペイトナーへの支払いが遅れ、申込者から連絡もない場合は、取引先へ確認の連絡が入ることがあります。
Q. 軽貨物の業務委託の報酬でも現金化できますか?
軽貨物の業務委託でも、通常の事業活動で荷主へ送った入金前の請求書があれば申し込めます。
請求書の内容や取引の確認結果によって審査されるため、業務委託の報酬なら必ず買い取られるわけではありません。
Q. 燃料サーチャージの分も含めて現金化できますか?
燃料サーチャージを含む金額で荷主へ請求書を送り、支払金額が確定していれば、その請求書を申し込めます。
買い取りの可否は請求書の内容と審査結果で決まるため、燃料サーチャージを含めれば必ず全額を現金化できるとは限りません。
まとめ
運送業のファクタリングを使うと、荷主への運賃の請求書を支払期日前に現金化できます。
燃料費、高速代、車両維持費は運賃の入金より先に発生するため、支払日までに必要な金額を請求書から用意できる点がメリットです。
一方で、手数料の分だけ受取額が減るため、毎回の手数料と手元に残る利益を計算し、必要な場面を決めて使いましょう。

- 運送業では燃料費や高速代が運賃の入金より先に出ていくよ
- 請求書を早く現金化できるけれど、手数料で受取額が減る点も確認しよう
- 少額を急ぐなら、1万円から申し込めるペイトナーも検討できるよ!
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