フリーランスには、会社員のような勤務先の保障がありません。
業務中のトラブルや、病気やケガで働けなくなったときのリスクは、自分で備える必要があります。
その備えのひとつが、フリーランス協会の保険制度です。
年会費1万円の一般会員になると、賠償責任保険・報酬トラブル弁護士費用保険・所得補償保険の3種類が利用できます。
補償内容や保険料、年会費に見合うか、加入のメリット・デメリット、そして「協会は怪しくないのか」という評判まで解説します。

- フリーランス協会の保険は「賠償責任保険」「報酬トラブル弁護士費用保険」「所得補償保険」の3種類!
- 年会費1万円の一般会員になると、保険制度を利用できるよ!
- パートやアルバイト、そして無料会員は、お役立ちメルマガやオンラインコミュニティに参加できるよ!
フリーランスの収入や支払いの実態を知りたい人は、下記の記事も参考になります。
フリーランス協会とは|信頼できる非営利団体か
フリーランス協会(正式名称:一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会)は、フリーランス向けのさまざまな取り組みを行っている団体です。
保険制度の中身に入る前に、まずは協会そのものがどんな組織なのかを確認しましょう。
2017年設立のフリーランス支援を目的とした非営利団体
フリーランス協会は、2017年1月に設立された非営利団体です。
どんな人でも自由に働き方を選べる世の中にしたい、フリーランスを支えたいという目標のもとに活動しています。
主な活動内容は「政策提言」「社会・世論改革」「マーケット創出」の3つです。
政府への働きかけやコミュニティ運営、地方創生などを通して、誰もが働き方を柔軟に選べる社会をつくろうとしています。
フリーランス協会には「Orico」「SBI新生銀行」「マイナビ」などの大手企業も賛助会員として参加しています。
弊社ペイトナーも、賛助会員としてフリーランス協会に加盟しています。
以下の記事では、フリーランス協会の方とペイトナーとの対談を掲載しているので、興味がある人はぜひご覧ください。
「怪しい」と言われる理由と信頼できる根拠
「フリーランス協会 怪しい」と検索されることがあります。
理由として考えられるのは、年会費がかかること、設立から日が浅く知名度がまだ高くないこと、そして「協会」という名称から勧誘やマルチ商法を連想してしまうことです。
ですが、実態を見ると怪しい団体ではありません。
フリーランス協会は営利を目的としない非営利団体で、決算や事業報告も公開しています。
前述のとおりOrico・SBI新生銀行・マイナビといった大手企業が賛助会員として名を連ねており、保険も損保ジャパンをはじめとする大手損害保険会社の共同保険として提供されています。
年会費1万円の使いみちが特典・保険・運営費として明確になっている点も、安心して加入できる根拠になります。
無料会員と有料の一般会員の違い
フリーランス協会には「無料会員」と「一般会員(有料)」の2種類があります。
無料会員で使えるのは、情報収集に役立つメルマガや、オンラインコミュニティへの参加、スキル学習サービス「IBM SkillsBuild」、自分のポートフォリオを公開して直接問い合わせをもらえる「自己PRデータベース」などです。
有料の一般会員になると、無料会員のサービスに加えて、保険や福利厚生、コワーキングスペースの優待、税務顧問・キャリア支援などが利用可能です。
一般会員の年会費は10,000円で、保険制度を使えるのはこの一般会員だけです。
フリーランス協会の保険は3種類|補償内容と保険料
フリーランス協会の一般会員になると、以下の3種類の保険が利用できます。
- 賠償責任保険
- 報酬トラブル弁護士費用保険
- 所得補償保険(※任意加入)
「賠償責任保険」と「報酬トラブル弁護士費用保険」は一般会員に自動で付帯する保険、「所得補償保険」は任意で加入する保険です。
それぞれの内容を順に見ていきます。
賠償責任保険は最大1億円まで補償
賠償責任保険は、業務中の過失によって賠償責任が生じた場合に使える保険です。
賠償責任が生じるのは、以下のようなケースです。
- 作成したシステムに不備があり、取引先に損害を与えた
- 病気やケガで納品が遅れ、相手の業務に支障が出た
- 業務で知り得た企業秘密を漏えいしてしまった
- 育児代行中の事故で子どもがケガをした
- 提供した飲食物で食中毒が発生した
- 業務ミスで取引先が代替品を用意しなくてはならなくなった
自分のミスで何らかの損害を与えてしまった場合に、損害賠償責任が生じることがあります。
そんなときに使えるのが賠償責任保険です。
支払限度額は賠償が生じた条件によって異なりますが、1,000万円から1億円までカバーしてくれます。
フリーランスは業務上の過失による損害がすべて自分の責任になるため、こうした保険はとても心強いでしょう。
賠償責任保険は、一般会員になると自動で付帯します。
フリーランスが入れる労災保険について知りたい人は、下記の記事も参考になります。
報酬トラブル弁護士費用保険は最大70万円まで補償
報酬トラブル弁護士費用保険(フリーガル)は、報酬が支払われない、もしくは根拠なく減額されたといったトラブルがあった際に、解決のための弁護士費用を一部負担してくれる保険です。
負担してくれる費用は以下のとおりです。
相談料 / 着手金 / 報酬金 / 手数料 / 訴訟費用 / 事故対応に必要となった交通費や宿泊費
【参考:フリーランス協会「報酬トラブル弁護士費用保険のあらまし」】
フリーランスは、報酬トラブルが起きることも少なくありません。
こうした保険があれば、泣き寝入りせずに済むでしょう。
報酬トラブル弁護士費用保険では、上限70万円まで補償してくれます。
ただし、弁護士の顧問料や日当は補償されないので注意しましょう。
報酬未払いだけでなく、契約や知的財産権をめぐるトラブルも対象になり、こちらも一般会員に自動で付帯します。
所得補償保険は働けない間の所得を補償
所得補償保険は、ケガや病気で働けなくなった場合に、稼げるはずだった所得を保険金として受け取れる保険です。
フリーランス協会の所得補償保険は任意加入で、加入には別途保険料がかかります。
保険料は職種や年齢によって変わりますが、例えば30歳男性のライターで年収400万円の場合、月々の保険料は1,993円、所得補償の保険金額は月額280,000円です。
肉体労働や長時間労働で、ケガや病気のリスクが高い人は、所得補償保険への加入も検討するとよいでしょう。
【参考:フリーランス協会「保険料シミュレーション」】
年会費1万円は高い?保険と優待のコスパを検証
一般会員の年会費10,000円が高いか安いかは、付いてくる保険と優待を金額に置き換えてみるとわかりやすくなります。
賠償責任保険を単体で契約した場合と比べながら、年会費の元が取れるのかを見ていきます。
賠償責任保険を個人で入ると年いくらか
フリーランス向けの業務賠償責任保険は、保険会社を通して個人で契約することもできます。
保険料は補償の手厚さや職種によって変わり、補償を厚くするほど年間の保険料は高くなります。
一方でフリーランス協会の場合、年会費10,000円のなかに、最大1億円の賠償責任保険と、最大70万円の報酬トラブル弁護士費用保険が自動付帯で含まれています。
賠償責任保険を単体で契約することを考えれば、保険だけで見ても年会費1万円は割高とは言いにくい水準です。
保険+優待+仕事獲得支援で年会費1万円の元は取れるか
一般会員の特典は、保険だけではありません。
年会費10,000円には、次のようなサービスも含まれます。
- 賠償責任保険・報酬トラブル弁護士費用保険(自動付帯)
- コワーキングスペースや福利厚生サービスの優待
- 税務顧問・キャリア支援サービス
- 健康診断をお得に受けられる優待
- 自己PRデータベースによる仕事獲得支援
これらを個別に契約・利用すると、年会費1万円を上回ることも珍しくありません。
保険を使う前提があり、優待や仕事獲得支援も活用するのであれば、年会費1万円の元は十分に取れると言えます。
逆に、保険も優待もほとんど使わないのであれば、後述する無料会員のほうが合うケースもあります。
フリーランス協会の保険の評判とメリット・デメリット
一般会員になるかどうかを決める前に、実際の評判が気になる人もいるでしょう。
フリーランス協会のメリット・デメリットを、口コミの評価をもとに紹介します。
加入のメリット
フリーランス協会に関するポジティブな評判から、以下のメリットが挙げられます。
- 事業に役立つ特典が豊富
- 賠償責任補償が手厚く安心感がある
- セミナーやイベントが数多く開催されている
- コミュニティに参加でき、人間関係が充実する
特に、特典の手厚さに関する評判が目立ちます。
今回紹介した保険はもちろん、各種優待や税務・法人登記に関するサービスがあるのは、加入する大きな魅力です。
また、オンラインコミュニティがあるため、一人で仕事をしていたときよりも孤独感が和らいだという声も聞かれます。
業種によっては仕事仲間ができにくいフリーランスにとって、コミュニティで仲間ができるのは嬉しいポイントでしょう。
加入のデメリット
フリーランス協会に関するネガティブな評判からは、以下のデメリットが挙げられます。
- 会費が年払いで、途中解約時の返金対応がない
- 首都圏以外だとサービスを利用しにくい
フリーランス協会の会費は年会費なので、半年分だけ支払うことはできません。
入会日から1年間の会費を支払う形になり、1年未満で退会しても返金されないため注意が必要です。
また、優待を使える施設が首都圏に集中していて、地方だと使いきれないという評判もありました。
コワーキングスペースや医療施設、娯楽施設の優待は、首都圏や地方の主要駅近辺に集中しています。
地方で事業を行っている人は、特典を十分に活用できず、年会費が割高に感じる可能性もあるでしょう。
とはいえ、総じてポジティブな評判が多く、一般会員になるメリットは十分にあると言えます。
フリーランス協会の保険がおすすめな人・無料会員で十分な人
保険と特典の中身がわかったところで、自分が一般会員になるべきか、無料会員で十分かを判断する基準を紹介します。
一般会員がおすすめな人
保険のメリットを受けやすいのは、業務上のリスクが高い人です。
次のような人は、一般会員がおすすめです。
- 取引額が大きく、納品物の不備で大きな賠償につながりうる人
- 対人・対物のリスクがある業種(出張撮影、育児・家事代行、飲食提供など)の人
- 過去に報酬の未払いや減額を経験し、トラブルへの不安がある人
- 健康診断や福利厚生、コワーキングを割安に使いたい人
業務上のリスクが高い人ほど、自動付帯の賠償責任保険と弁護士費用保険の価値が大きくなります。
賠償や報酬トラブルが一度起きれば、年会費1万円をはるかに超える損失につながることもあるためです。
無料会員で十分な人
一方で、次のような人は、まず無料会員から始めても問題ありません。
- すでに別の業務賠償責任保険に加入している人
- 対人・対物のリスクが少ない業種の人
- 副業フリーランスで、まだ収入規模が小さい人
- ひとまず情報収集やコミュニティだけ使いたい人
無料会員でも、メルマガやオンラインコミュニティ、自己PRデータベースは利用できます。
まずは無料会員で雰囲気をつかみ、保険や優待に魅力を感じたら一般会員に切り替えるのもひとつの方法です。
フリーランス協会の保険に関するよくある質問
フリーランス協会の保険について、申し込みを考えている人からよく寄せられる質問に回答します。
会員になるか迷っている人は参考にしてください。
フリーランス協会の保険は、UberEatsや出前館の配達員でも加入できる?
UberEatsや出前館などのフードデリバリー配達員でも、フリーランス協会の保険に加入できます。
配達中に事故を起こしてしまった場合に、賠償責任保険を利用できます。
Uber配達パートナー向けのベネフィットプランもあり、業務時間外の自転車事故に関する補償もお得に受けられます。
ただし、フードデリバリー配達員の場合は、運営会社の賠償保険が適用となる場合もあるので、まずは運営会社に確認しましょう。
【参考:フリーランス協会「【プレスリリース】Uber Eats配達パートナー向け「傷害補償付きベネフィットプラン」提供開始!」「FAQ – フードデリバリー」】
フリーランス協会の退会方法は?
フリーランス協会を退会したい場合は、専用のGoogleフォームから申請すると退会できます。
退会申請は、退会希望日の4営業日前までに済ませましょう。
ただし前述のとおり、年度途中でも年会費は返金されません。
退会日の指定もできないので、年会費を無駄にしたくない場合は、退会するタイミングに注意してください。
【参考:フリーランス協会「FAQ – 退会」】
副業フリーランスでも賠償責任保険の補償対象になる?
副業フリーランスの場合、パートやアルバイトなど雇用契約を結んでいなければ、賠償責任保険の補償対象になります。
パートやアルバイトのように雇用契約を結んでいる場合は、賠償責任保険の補償対象にはならないので注意しましょう。
ただし、業務委託・請負であれば賠償責任補償の対象になります。
また、就労契約に関わらず一般会員になること自体は可能なので、アルバイトやパートの人も優待やサービスに魅力を感じるなら、加入を検討しましょう。
【参考:フリーランス協会「副業(雇用契約、派遣)でも一般会員になれますか? 賠償責任保険の対象となりますか?」】
無料会員でも保険を利用できる?
無料会員の場合は、保険を利用できません。
保険を利用できるのは、有料の一般会員のみです。
無料会員は、前述したメルマガやコミュニティ参加など、一部のサービスを利用できます。
ひとまず無料会員になって、魅力を感じたら有料の一般会員になるのがおすすめです。
フリーランス協会の健康保険制度はある?
フリーランス協会の保険に、健康保険制度はありません。
そのため、フリーランス協会に入会しても、各自治体の国民健康保険に加入する必要があります。
現在は保険組合の新設が認められていませんが、協会と政府の協議は続いているようなので、将来的に健康保険の制度ができるかもしれません。
また、一般会員であれば、健康診断をお得に受けられる優待があります。
健康診断を受けたいけれど高額で厳しいというフリーランスには、一般会員がおすすめです。
フリーランスの国民健康保険について知りたい人は、下記の記事も参考になります。
フリーランス協会の加入・解約の手順
フリーランス協会への加入は、公式サイトから一般会員に申し込み、年会費10,000円を支払うと完了します。
手続きはオンラインで進められ、申し込み後に賠償責任保険と報酬トラブル弁護士費用保険が自動で付帯します。
所得補償保険を付ける場合は、別途加入手続きと保険料の支払いが必要です。
解約(退会)したいときは、専用のGoogleフォームから退会希望日の4営業日前までに申請します。
年会費は年払いで、年度途中に退会しても返金されないため、更新日を確認したうえで手続きしましょう。

フリーランスの資金繰りの不安にはペイトナーのファクタリング
ここまで紹介した保険は、トラブルが起きたあとに備える「事後の補償」です。
一方で、フリーランスがつまずきやすいのが、報酬の入金より先に支払いが来てしまう資金繰りの問題です。
報酬トラブル弁護士費用保険は未払いが起きてからの対応ですが、「入金は来月、でも支払いは今月」というずれを先回りで解決できるのが、ペイトナーのファクタリングです。
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手数料一律10%で受取額を事前に計算できる
ペイトナーのファクタリングは、手数料が額面の一律10%で固定されています。
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追加費用がない分、資金繰りの計画を立てやすいのが利点です。
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個人事業主の資金繰りや即日の資金調達について知りたい人は、下記の記事も参考になります。
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まとめ
フリーランス協会は、比較的新しい団体ながらも、多くの企業に信頼されている非営利団体です。
賠償責任保険・報酬トラブル弁護士費用保険・所得補償保険の3種類の保険を使いたい場合は、年会費1万円の一般会員になりましょう。
一般会員になると、保険だけでなく各種優待やセミナー・イベントも利用でき、事業運営がより充実するはずです。
業務上のリスクが高い人や、報酬トラブルの不安がある人ほど、一般会員の保険の価値は大きくなります。
保険でトラブルに備えつつ、報酬の入金待ちで資金繰りが苦しいときは、ペイトナーのファクタリングという選択肢も検討してみてください。
フリーランス協会に興味が湧いた人は、以下のページから詳細を確認しましょう。
【参考:一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会】
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