個人事業主として働いている方の中には、「給与所得控除が利用できるタイミングっていつ?」と、疑問を持つ方も多いです。本記事では、個人事業主が給与所得控除を使うシーンや、個人事業主ができる所得税の節税方法について詳しく説明しています。
- 給与所得控除とは、給与の収入金額の合計から、一定の金額を控除できるシステムのことだよ!
- 控除額は収入金額によって変わってくるよ!
- 個人事業主が使える節税方法はたくさんあるから、しっかり確認して、利用できるものは積極的に利用しようね!
目次
給与所得控除とは?
給与所得控除とは、給与の収入金額の合計から、一定の金額を控除できるシステムを指します。給与収入を得ている方は、給与所得控除の適用対象となります。いわゆる会社に所属して働き、月給や日給などを受け取っている場合、給与所得控除を活用できます。業務委託などで働く個人事業主は、成果物への対価として報酬を受け取る形になるため、給与所得控除の対象外となります。
給与所得控除と所得控除の違い
給与所得控除と似た言葉に「所得控除」があります。所得控除とは、基礎控除や扶養控除、社会保険料控除などを含めた控除の総称です。各種控除の条件を満たすことで、確定申告の際に所得から控除額を差し引いて申告できるため、節税効果が引き出せます。所得控除は自己申告制となっているため、自分で詳細を確認して適切な申告をしなければ、そのメリットを活用できません。
給与所得のみの場合、一般的には年末調整によって、年間の所得および所得税の金額が計算されます。しかし、給与所得を得つつ所得控除を活用したい場合には、個人で確定申告をする必要があります。
給与所得控除の計算方法
給与所得控除の控除額は、「給与などの収入金額」に応じて変わります。そのため事前に計算方法を確認し、給与所得控除の控除額を明確にすることで、全体の所得が計算しやすくなります。具体的には以下の内容で、給与所得控除の控除額を決定します。(令和2年以降の場合)
引用:給与所得控除|国税庁
給与等の収入金額(給与所得の源泉徴収票の支払金額) | 給与所得控除額 |
1,625,000円まで | 550,000円 |
1,625,001円〜1,800,000円まで | 収入金額 × 40% – 100,000円 |
1,800,001円〜3,600,000円まで | 収入金額 × 30% + 80,000円 |
3,600,001円〜6,600,000円まで | 収入金額 × 20% + 440,000円 |
6,600,001円〜8,500,000円まで | 収入金額 × 10% + 1,100,000円 |
8,500,001円以上 | 1,950,000円(上限) |
1,625,000円までの場合、給与所得控除額は一律で550,000円となります。1,625,001円以降は、「収入金額」に対して異なる数値による計算方法が用いられます。また、給与などの収入金額が660万円以上の場合には、以下の速算表を活用することで簡単に計算が可能です。
給与等の収入金額(給与所得の源泉徴収票の支払金額) | 給与所得の金額 |
6,600,000円以上8,500,000円未満 | 収入金額 × 90% – 1,100,000円 |
8,500,000円以上 | 収入金額 – 1,950,000円 |
詳細な給与所得控除額は、国税庁の給与所得控除のページにある計算ツールを使うことでも、簡単に確認可能です。給与所得控除額を確認したいときには、給与所得控除|国税庁のページで計算ツールを使うのもおすすめです。
給与所得がない場合、こちらの計算方法およびツールを使用する必要はありません。それぞれの控除額を自分で計算し、確定申告する必要があります。
給与所得者が使える特定支出控除について
特定支出控除の対象となる支出とは、「仕事に必要である」と判断される経費のことを指します。自己負担した費用の合計金額が、特定支出控除額の適用判定の基準となる金額を超えた場合、確定申告によって控除を受けられます。特別支出項目に該当する7つの要素は、以下のものになります。
参考:給与所得者の特定支出控除|国税庁
通勤費 | 一般的な通勤者として、通勤に必要と判断される支出のこと |
職務上の旅費 | 勤務する場所から離れて仕事をする際に、直接必要な旅行に必要となる支出のこと |
転居費 | 転勤にともなう転居の際に、一般的に必要だと認められる支出のこと |
研修費 | 職務に直接必要な技術や知識を得るために、研修を受けるための支出のこと |
資格取得費 | 職務に直接必要となる資格を取得する際にかかる支出のこと※平成25年分以後、弁護士、公認会計士、税理士などの資格取得費も対象となる |
帰宅旅費 | 単身赴任などで、勤務地または居所と自宅間を移動するために必要な支出のこと |
勤務必要経費 | 図書費、衣服費、交際費など、職務に直接必要なものとして給与の支払者に証明がされた支出のこと(65万円が上限) |
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個人事業主でも給与所得控除が適用される人の特徴
給与所得控除の対象となるのは、給与をもらっている人のみです。しかし、個人事業主のように仕事の対価として報酬を得ている人でも、給与所得控除が適用されるケースがあります。以下では、個人事業主でも給与所得控除が適用される人の特徴を解説します。
会社員で副業として仕事をしている人
会社の副業として個人事業主の仕事をしている場合、給与所得控除を利用できます。2か所以上から給与を受け取っていると、年末調整で本業の給与所得をもとに、給与所得控除を適用する形になります。確定申告で副業分の収入と本業の給与の合計額に対して、給与所得控除を適用します。会社員として働きつつ、まずは副業で個人事業を始めた人は、給与所得控除を活用することを忘れないようにしましょう。
年度の途中で開業した人
年度の途中で個人事業主として開業をした場合、それ以前に給与所得があるケースも多いです。給与収入がある初年度のみ、給与所得控除が利用できる可能性があります。会社を辞めて途中から個人事業主として活動を始めた年は、給与所得控除の計算をしておきましょう。個人事業主としての売上のみが収入の場合には、給与を受け取っていないため給与所得控除が利用できません。
会社に勤めている状態から、個人事業主になった初年度のみ適用される点に注意が必要です。
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個人事業主が活用できる所得税の節税方法
個人事業主は、所得税を自ら計算し、申告する必要があります。所得税はさまざまな方法で節税ができるため、事前に詳細を確認しておくことが重要です。以下では、個人事業主が行える所得税の節税方法を紹介します。
青色申告制度を利用する
個人事業主は一定の条件を満たせば、青色申告制度による確定申告が可能となります。青色申告をすると、「青色申告特別控除」が利用できるようになり、最大で65万円の控除が受けられます。青色申告をするには、その年の3月15日までに「青色申告承認申請書」を、税務署に提出する必要があります。また、事前に開業届を提出し、個人事業主として働いていることを示しておくことも必要です。
必要経費をしっかりと計上する
事業収入から差し引く経費の金額が多かった場合には、課税される所得金額が少なくなります。経費を漏れなく計上することも、節税につながる方法の1つです。例えば仕事上欠かせない製品を購入するための消耗品費、業務に使うインターネットや電話にかかる通信費などを、個人事業主の経費として計上できます。
自宅で仕事をしている場合には、実際に業務に使用している範囲を計算する家事按分をした上で、家賃や光熱費も経費にできます。
所得控除を申告する
所得控除の活用も、所得税の節税につながる重要な要素です。例えば国民健康保険や国民年金など、加入が義務となっている社会保険の保険料は、社会保険控除として全額を控除できます。ほかにも、iDeCoやふるさと納税などの制度を利用することでも、所得控除を受けられます。所得税は収入が増えるほどに負担も大きくなるため、各種控除を活用して課税所得を最小限に抑えることがポイントです。
青色申告をe-Taxで行う
青色申告をe-taxで行えば、最大65万円の特別控除を受けられます。e-taxとは、インターネットで所得税などの手続きを行える行政サービスです。導入にはある程度の時間がかかりますが、通常の青色申告特別控除(55万円)に対して10万円分の控除額が加算されるため、個人事業主にとってメリットが大きいです。青色申告をする際には、控除金額を増やすためにもe-taxの導入と活用がおすすめです。
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まとめ
成果物に対して報酬を得る個人事業主でも、給与所得控除を受けられる可能性があります。給与所得控除の詳細を確認し、実際に個人事業主が対象となるパターンをチェックしてみるのがポイントです。個人事業主にとって、所得税などの税金の支払いは、経済的な負担となり得ます。給与所得控除や所得控除を上手に活用して、節税につなげる工夫を凝らすことがおすすめです。
- 給与所得控除とは、給与の収入金額の合計から、一定の金額を控除できるシステムのことだよ!
- 控除額は収入金額によって変わってくるよ!
- 個人事業主が使える節税方法はたくさんあるから、しっかり確認して、利用できるものは積極的に利用しようね!
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