【2024年版】個人タクシー事業者が使える補助金まとめ！

物価や燃料費の高騰によって、資金繰りが厳しくなっている個人タクシー事業者もいるでしょう。2020年ごろは「持続化給付金」があったものの、現在ではコロナ関連の資金支援制度もなくなったため、より一層厳しい状況に陥っている事業者が少なくありません。

しかし燃料高騰対策の補助金制度や、その他の補助金制度を活用して資金繰りを改善する方法はあります。本記事では、個人タクシー事業者が使える補助金制度を紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

補助金は、返済の必要がなく資金繰り改善に役立てやすい制度だよ！
燃料価格高騰の対策に使える制度もあるので、要チェック！
審査に落ちてしまったら、融資やファクタリングなどで資金調達をしよう！

1 そもそも補助金とは？
- 1.1 補助金・助成金・支援金などの違い
2 補助金を利用する流れ
3 【令和5年版】個人タクシー事業者が使える補助金
4 補助金を利用するメリット
5 補助金を利用するデメリット
6 補助金申請が通らなかった場合に利用できる資金調達方法
7 まとめ

そもそも補助金とは？

補助金とは、国・地方自治体・公共団体などが行う資金支援制度です。審査に通った場合にのみ受給できます。制度の目的にあわせて対象者および補助対象品目などを設定したうえで、制度に適した支出に対して補助が行われるのが補助金制度です。また、原則としては補助対象となる取り組みを行った後の支給になるので、

補助金・助成金・支援金などの違い

補助金と助成金・支援金の大きな違いは、審査に通らないケースがあることです。まず補助金・助成金・支援金についておおまかな違いを把握しましょう。

補助金・助成金・支援金などの違い

補助金：審査に通ったのち、取り組みを実施したのが確認できたら支給
助成金：手続きをして取り組みを行えば原則として受給できる
支援金：基本的に災害時に被災者を支援するたのめの制度

助成金は補助金と同じような制度ですが、ほとんどの人は審査に通ります。そのため、制度で定められた取り組み（賃金アップ、業務環境改善など）を行えば受給できるケースがほとんどです。一方、補助金は予算のなかで行われるので、条件を満たしていても審査に通らない可能性があります。

支援金は、基本的に災害や社会情勢の変化などによって経済的に困窮している人を支援するための制度です。補助金や助成金とは異なり、何らかの取り組みが必須ではありません。しかし、補助金は審査に通ったのち、定められた取り組みを行わないと受給できない点が支援金とは異なります。

2024.04.30

LINEであなたに合った補助金を診断！

【今すぐ】あなたの事業種別・業歴・業種に合った補助金が分かる！

＼5秒で自分に合う補助金を知る！／

クリックでLINE登録する！

LINEで補助金診断！

【今すぐ】あなたの事業に合った補助金が分かる！

＼5秒で自分に合う補助金を知る！／

LINE登録してみる！

補助金を利用する流れ

補助金を利用する際には、手続きのおおまかな流れを知っておきましょう。ただし、補助金を利用する流れは、制度によって異なります。特に、規定の取り組みを行った後でも申請できるのか、取り組み実施前に申請しないといけないのかは確認が必要です。以下では一般的な流れを解説しますが、申請時には必ずその制度の要綱を見て、流れを確認してください。

制度選択と要綱の確認

まずは、どの補助金制度を利用するか考えましょう。補助金ごとに対象者および補助対象支出は異なります。今後、ビジネスをどのようにしていきたいかを考えて、それに合った制度を探すのがおすすめです。具体的には、以下のようなかたちで制度を選んでいきます。

補助金の制度選択の例

賃金アップをしたい→人材開発支援助成金
インボイス制度対応のITツールを導入したい→IT導入補助金
新規事業の展開によって経営状況を改善したい→事業再構築補助金

個人タクシー事業者が使える補助金については、この後の項目で解説しますので、ぜひ参考にしてください。

提出書類の準備

制度を選んだら、まず「本当に自分が対象になるかどうか」を確認してください。対象者や補助対象経費などに問題がなければ、早急に提出書類を準備しましょう。提出書類も制度ごと、また申請枠ごとなどで異なるので、要項で確認してください。「第〇回公募」となっている、長きに渡り行われている制度の場合は、申請する回によって提出書類が異なる場合もありますので、必ず申請する年度および枠の要項を確認してください。なお、補助金は予算上限に達すると早期に受付を終了する場合があるので、なるべく早めに提出しましょう。

審査結果を待つ

提出書類を出したら、結果が出るまで待ちましょう。補助金は、条件を満たしていたとしても審査に落ちてしまう可能性があります。制度や申請状況によって異なりますが、おおよそ1ヶ月前後で審査結果が出ますので、提出後はしばらく待ってください。申請が通ったら、次のステップに進みます。審査に通らなかった場合は、別の資金調達方法を検討しましょう。

2023.02.17

取り組みの実施

申請が通ったら、定められた取り組みを実施しましょう。重要なのは、申請したとおりに取り組みを実施することです。取り組みが計画どおりにいかないと、支給額が減額されてしまったり、採択が取り消しになったりします。無理のない計画で申請を出すとともに、着実に取り組みを進めるのが補助金を受給するためのポイントです。

支給申請をする

取り組みが無事に完了したら、支給申請を行います。支給申請の内容に問題がないか審査され、特に問題がなければ補助金が振り込まれるでしょう。実際にお金が振り込まれるまでにもタイムラグがあるので、しばらくお待ちください。

確定申告での記載方法

補助金を受け取ったら、必ず確定申告で申請しましょう。例えば30万円の補助金を受給した場合は、以下のように記載します。

借方	貸方	摘要
預金：300,000円	雑収入：300,000円	〇〇補助金

上記の記載方法は、助成金・補助金ともに共通です。何らかの資金支援制度を利用した場合には、補助金収入を「雑収入」として貸方に、預金が増えた分を「預金」として借方に記載してください。摘要には、補助金の名前を記載しておきましょう。

【令和5年版】個人タクシー事業者が使える補助金

令和5年現在、個人タクシー事業者向けの補助金には以下のような制度があります。

【令和5年版】個人タクシー事業者が使える補助金

事業再構築補助金
燃料価格激変緩和対策事業の補助金制度
次世代タクシーの導入促進事業の補助金制度（東京都）
タクシー事業者向け多言語対応端末等導入補助金（東京都）

それぞれの制度内容を知って、自分が利用できるものがないか探してみてください。

事業再構築補助金

対象者	事業計画について認定経営革新等支援機関の確認を受けた事業者
支給額	100〜8,000万円 ※企業規模などにより異なる
補助対象経費	建物費機 / 器装置費 / 技術導入費 / 外注費など

参考：事業再構築補助金『トップページ』

事業再構築補助金は、社会情勢の変化や制度変革などによって事業状況が厳しくなっている事業者に対して、事業再構築をサポートするための制度です。業態転換や新規事業展開などを通じて事業の再建を図る場合に、取り組みにかかる費用を補助します。個人タクシーの場合は、観光系サービスや、フードデリバリー事業などの展開が考えられるでしょう。また、感染症対策を強化したニューノーマルタクシー事業の展開も考えられます。新しい可能性を模索しながら、事業を再建したい場合におすすめの補助金です。

燃料価格激変緩和対策事業の補助金制度

対象者	タクシー事業者
支給額	LPガス1リットルあたり最大3円
補助対象経費	2023年8月1日～2023年9月30日のLPガス高騰分

参考：国土交通省『タクシー事業者に対する燃料価格激変緩和対策事業』

燃料価格激変緩和対策事業の補助金制度は、LPガスの価格高騰に際して資金的支援を行うべく立ち上げられた制度です。申請する年度によって異なりますが、2023年現在受け付けている第10回分は「2023年8月1日～2023年9月30日」のLPガス高騰分が補助対象となっています。補助金額の詳しい計算方法などは以下のページをご覧ください。

次世代タクシーの導入促進事業の補助金制度（東京都）

対象者	タクシー事業者
支給額	対象経費の50% 上限：160万円 ※個人事業主の場合
補助対象経費	対象車両の購入費

参考：クール・ネット東京『次世代タクシーの導入促進事業』

次世代タクシーの導入促進事業の補助金制度は、東京都のタクシー事業者を対象とした補助金制度です。通常のタクシーであれば「電気自動車」が、ユニバーサルデザイン(UD)タクシーであれば、電気自動車やハイブリッド自動車などが補助対象になります。環境に配慮した自動車を導入したい事業者はもちろん、高齢化社会に対応すべくUDタクシーを導入したい事業者にもおすすめの制度です。

タクシー事業者向け多言語対応端末等導入補助金（東京都）

対象者	タクシー事業者
支給額	補助対象経費の9/10 上限：9万円 ※個人事業主の場合
補助対象経費	多言語対応端末導入費

参考：公益財団法人東京観光財団『タクシー事業者向け多言語対応端末等導入補助金』

タクシー事業者向け多言語対応端末等導入補助金は、タクシー内に多言語対応の端末を導入する場合に、その費用を補助する制度です。上限は9万円ですが、経費の9/10を補助してくれる補助率の高い制度となっています。対象となる端末は、決済機能をもつ多言語対応したタブレット等の端末です。東京都内の個人タクシー事業者で、外国人観光客対応が増えている方は、ぜひ活用していきましょう。

補助金を利用するメリット

補助金を利用すれば、資金繰りが改善できるのはもちろん、社会的な信用度が高まるといったメリットも期待できます。具体的なメリットは、以下の3つです。

補助金を利用するメリット

返済の必要がなく資金繰り改善に役立てやすい
申請が通ると社会的信用アップに繋がる
経営状態を見直すきっかけになる

どういったメリットがあるのかを知ったうえで、補助金を申請するかどうか検討しましょう。

返済の必要がなく資金繰り改善に役立てやすい

補助金や助成金は、受給したお金を返済する必要がありません。そのため、カードローンや融資などと比べて資金繰り改善に役立てやすくなっています。高金利なカードローンだと、返済時の負担が大きすぎて余計に資金繰りが悪化してしまいかねません。健全な資金繰りを目指すのであれば、補助金の利用がおすすめです。

ただし、補助金は所得税の課税対象になります。確定申告を行ったうえで必要な額だけ納税する必要があるので、100%そのまま受け取れるとは考えないようにしましょう。

申請が通ると社会的信用アップに繋がる

補助金は審査があるので、採択された場合には「きちんとした事業を行っている」という証拠になります。結果として、今後なにか資金調達をする際に、審査が通りやすくなるかもしれません。

しかし、補助金の採択率はあまり高くありません。補助金にもよりますが、採択率はおおよそ50〜70%ほどです。しっかりと準備をしないと、審査に通らない可能性がある点には注意しましょう。

経営状態を見直すきっかけになる

補助金を申請するためには、確定申告書のほかに「補助事業計画書」を提出する場合がほとんどです。補助事業計画書とは「こういった取り組みを行うので、この経費を補助してください」という内容を記載した書類です。計画書を作成すれば、事業の状況や将来性などを見直すきっかけになるでしょう。

また、確定申告書をまとめる際には、事業の資金繰りを振り返るきっかけになります。ビジネスの内容や資金管理などに関して、立ち止まって考えられるのも、補助金を申請するうえでのメリットです。

補助金を利用するデメリット

補助金はとても魅力的な制度ですが、利用にあたっていくつかのデメリット・注意点もあります。

補助金を利用するデメリット

書類準備に手間がかかる
審査が通らないケースも少なくない
早期に受付を終了する可能性がある

どういったデメリットがあるか把握したうえで、本当に申請準備を進めるのかを考えましょう。以下では、補助金を利用するデメリット3つをそれぞれ解説します。

書類準備に手間がかかる

補助金の申請をする場合は、確定申告書や事業計画書、補助経費に関する書類などさまざまな書類を準備しなければなりません。特に、事業計画書の提出が必要なものに関しては、書類準備にかなりの時間と手間がかかるでしょう。

個人事業主の場合は、事業計画書を作ったことがない方も多いと思います。そのため、不慣れな計画書を作るのに手間取ったり、専門家に相談するための費用がかかったりするケースも少なくありません。

審査が通らないケースも少なくない

補助金は審査に通らないケースも多くあります。採択率はおおよそ50〜70%で、審査が殺到する補助金だと半数は審査に落ちてしまうのです。審査に落ちてしまえば、提出書類の準備にかかった時間や労力は無駄になってしまいます。

ただし、審査に通りたいからと無理のある計画書をつくるのはおすすめできません。計画書どおりに取り組みが進まないと、支給額減額や採択取り消しになるリスクがあるためです。もし審査に通るか不安であれば、以下の資格をもつ人に相談しましょう。

補助金の申請相談ができる資格者

税理士
公認会計士
行政書士
中小企業診断士
弁護士

なお、助成金については「社会保険労務士（社労士）」しか対応できません。また、資格を持っていても補助金に関する相談には対応していない場合もあるのでご注意ください。

早期に受付を終了する可能性がある

予算上限に達して早期に受付が終了してしまい、そもそも申請ができなかったというケースもあります。応募が終了してしまったら、どれだけ良い書類を準備しても意味がありません。また、専門家に相談していた場合はその費用も無駄になる可能性があります。補助金の受付が開始されたら、速やかに書類の準備を進めましょう。

補助金申請が通らなかった場合に利用できる資金調達方法

補助金申請が通らなかった場合は、ほかの資金調達方法を活用しましょう。今回は、個人タクシーでも利用できる「カードローン」「融資」「ファクタリング」の3つを紹介します。以下のなかから、ご自身の事業状況にあわせて最適な方法を選んでみてください。

カードローン

カードローンは、審査が柔軟で利用しやすい資金調達方法です。無担保・無保証人で借りられるサービスが多くあるので、どんなタイミングでも気軽に利用できます。また、使用用途が自由なので、事業資金だけでなく生活費として利用できるのもメリットです。ただし、利息が高いサービスが多く、年利10%前後の利息がかかってしまいます。結果として、返済の負担が大きく破産する可能性もあるので注意しましょう。

融資

融資には、銀行融資と、公的機関からの融資があります。融資は利息が低く、返済の負担が少ないのがメリットです。また、カードローンに比べて大規模な借入をしやすいのも、融資のメリットといえます。ただし、審査が厳しい傾向にあり、特に創業初期だと審査に通らない可能性があります。また、担保や保証人がないと利用できないケースも多くあるため注意が必要です。申請には書類準備も必要なので、利用を検討する前に「どういった流れで申請するのか」「どんな書類が必要か」を確認しておきましょう。

2024.07.24

ファクタリング

ファクタリングとは、売掛債権を売却して資金を得る方法です。売掛債権とは、サービスの報酬を得る権利のことをいいます。例えば、今あなたが先月分の仕事の報酬10万円の入金を待っている状況だとしたら、あなたは10万円の売掛債権を持っていることになります。この報酬を受け取る権利を売却して、資金を調達するのがファクタリングなのです。ファクタリングは借入ではないので、返済の必要がありません。また、報酬を受け取れる状態の人が利用するサービスなので、利用者本人の審査は柔軟な傾向にあるのも魅力です。タクシー事業者の場合は、掛け取引やタクシーチケットなどがファクタリングの対象になります。

[オトクに資金調達♪]

LINE登録すると！！

手数料最大5,000円off✅で