源泉所得税の基本を解説!計算・納付方法や源泉徴収との違いをあわせて紹介

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従業員を雇用している企業や個人事業主は、「源泉所得税」を徴収する必要があります。源泉所得税の計算や納税は自分でする必要があるため、早いうちから基本を把握しておくことがポイントです。

本記事では、源泉所得税の基本と、計算方法や納税方法、注意点について解説します。

やっぷん
  • 源泉所得税は、給与や報酬から差し引いて納税する所得税のこと!
  • 源泉所得税の計算方法は、給与所得者は税額表を使い、個人事業主などの報酬は金額に応じて計算するよ
  • 納税方法は窓口、インターネットバンキング、ダイレクト納付、クレジットカードなど、たくさんの方法があるよ!

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目次

源泉所得税について

源泉所得税について理解することは、事業で人を雇用する際に欠かせません。以下では、源泉所得税の基本について解説します。

源泉所得税とは「源泉徴収で納税する所得税」のこと

源泉所得税とは、企業が支払う給与や報酬から差し引いて納税する所得税です。源泉徴収と同じように、1月1日〜12月31日までにかかる所得税を天引きする形で納付します。

法人に限らず、個人事業主も人を雇用して給与を支払う場合には、源泉所得税の天引きが必要です。

源泉所得税の必要性

源泉所得税は、さまざまな場面で徴収が必要になる税金です。以下では、源泉所得税の必要性について解説します。

源泉所得税の徴収が必要な所得の種類とは

源泉所得税の徴収が必要な所得には、さまざまな種類があります。例えば以下のものに対して、源泉所得税を徴収する必要があります。

源泉所得税の徴収が必要な所得の代表例
  • 給与・賞与・退職金
  • 公的年金
  • 原稿料や講演料
  • 特定の資格を所有する人への報酬
  • 利子や配当

上記に該当する所得には、源泉所得税が発生します。所得の詳細は、国税庁の「源泉徴収が必要な報酬・料金等とは」のページで確認できます。

業務委託で法人に依頼した場合、源泉所得税の徴収は不要

業務委託という形で法人に依頼する場合は、源泉所得税の徴収が不要です。

一方で、個人事業主などの個人に依頼する場合、上記の業務内容に該当する場合は、源泉所得税を徴収しなければなりません委託先が法人か個人かで対応が変わる点は、事前に把握しておく必要があります。

源泉所得税と源泉徴収の違いは?

源泉所得税と源泉徴収は、似ている言葉ですがその詳細は異なります。以下では、源泉所得税と源泉徴収の違いについて解説します。

源泉徴収では「復興特別所得税」も併せて徴収する

源泉徴収と源泉所得税は、ほとんど同じ制度となっています。しかし、源泉徴収税では「復興特別所得税」も併せて徴収するため、計算に使用される数値に違いができます。源泉所得税では、基準所得税額の所得税率の10%と、復興特別所得税の2.1%を合わせて、10.21%で計算します。

源泉所得税の計算方法とは

源泉所得税の計算方法には、いくつかのパターンがあります。それぞれの計算方法の詳細を、以下で解説します。

給与所得者における源泉所得税の計算方法

給与所得者の場合、「国税庁の源泉徴収税額表」を参考にして源泉所得税を計算します。給与所得者は「月額」と「日額」があり、給与の支払い方法に合わせて計算を実施します。

月給制なら源泉徴収税額表の「月額表」を参考に計算をします。日払いや週払いの場合には、「日額表」を使って金額を割り出します。

参考:令和4年分 源泉徴収税額表|国税庁

個人事業主などの報酬にかかる源泉所得税の計算方法

個人事業主などへの報酬は、給与の場合とは計算方法が異なります。

100万円以下の報酬は「支払い金額の10.21%」で計算します。一方で、100万円を超える報酬に対しては「超えた部分の支払額の20.42%」で計算します。100万円を軸に計算内容が変わるため、事前に注意が必要です。

賞与における源泉所得税の計算方法

給与所得者に賞与を支払う場合にも、源泉所得税の徴収が必要です。「令和4年分 源泉徴収税額表|国税庁」のなかにある、「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」を参考にして、源泉所得税を計算します。

退職金における源泉所得税の計算方法

退職金の支払い時にも、源泉所得税の徴収が必要です。支払う退職金に対して、20.42%を乗じた税額を源泉徴収します。「退職所得の受給に関する申告書」を提出しているケースでは、退職所得控除額を計算した上で、国税庁の「退職所得の源泉徴収税額の速算表」を参考に確認します。

参考:退職所得の源泉徴収税額の求め方|国税庁

電算機計算の特例とは

「電算機計算の特例」とは、給与を電子計算機などで計算している場合、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出している従業員に対しては、別の方法で計算する特例です。

具体的には、「その月の社会保険料等控除後の給与額=総支給額(基本給+残業代+各種手当)ー非課税の手当ー各種社会保険料の金額の合計額」で、社会保険料等控除後の給与額を把握します。その後、「給与所得=総支給額(基本給+残業代+各種手当)ー非課税の手当ー給与所得控除」で、給与所得を計算する流れになります。

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源泉所得税の納税方法を解説

個人事業主が源泉所得税を納税する際には、いくつかの方法があります。以下では、源泉所得税の基本的な納税方法について解説します。

源泉所得税の納税方法①窓口で納付する

金融機関または所轄の税務署で納付する方法で、納付は現金のみとなります。手数料などはかからず、領収書も発行されるため、納税の証明が簡単にできる点がメリットです。一方で、直接納税のために窓口に出向かなくてはならない手間は、デメリットになり得ます。

源泉所得税の納税方法②インターネットバンキングで納付する

「e-Tax」の利用手続きをした上で、インターネットバンキングから納税する方法もあります。「e-Taxの開始届出書」の提出と「インターネットバンキングの口座開設」が事前に必要です。e-Taxが利用できる環境が整っていると、確定申告も電子申請が行えると言ったように、スムーズかつ手軽に申告作業を済ませられるため、メリットが多くあります。

源泉所得税の納税方法③ダイレクト納付をする

e-Taxを使って、「ダイレクト納付口座の届出」を提出する方法です。預貯金口座から振替納付が可能となるため、直接の振込をネット経由で実行できます。

源泉所得税の納税方法④クレジットカードで納付する

「国税クレジットカードお支払サイト」を通じて、クレジットカードでの納付も可能です。クレジットカードを使うことで、納付額を事業費など簡単にまとめられるため、支出管理がしやすくなる点がメリットです。

源泉所得税の納付時期

源泉所得税には、納付時期が決められています。期限間近になって慌てずに済むように、以下で源泉所得税の納付時期を確認しておきましょう。

給与や報酬を支払った月の翌月10日までに納付する

源泉所得税は、給与や報酬を支払った月の、翌月10日までに納付する必要があります。給与などを支給する従業員の数が常時10人未満の場合には、「納期の特例」によって源泉徴収した所得税や復興特別所得税を、まとめて半年分を納付する形も可能です。

源泉所得税の納税における注意点

源泉所得税を納税する際には、注意すべきポイントがあります。以下では、源泉所得税の納税における注意点について解説します。

個人事業主も源泉所得税を納税するケースがある

個人事業主は通常、確定申告で所得税を納税します。しかし、従業員を雇用している場合には、個人事業主も源泉所得税を計算した上で、別途納税する義務が発生します。事前に詳細を確認し、納税漏れがないように注意が必要です。

支払先が非居住者の場合には計算時に注意が必要

支払先が非居住者(国外にいる人)の場合、税率は10.21%ではなく20.42%になるケースがあります。例えばリモートワークなどで仕事をしている場合、税率が通常とは異なる可能性が想定されるでしょう。事前に雇用している従業員の支払い先住所を把握し、税率を把握しておくのも重要です。

源泉所得税の納税には「ペイトナーカード」がおすすめ!

源泉所得税を納税する際には、「ペイトナーカード」を使う方法がおすすめです。

「ペイトナーカード」はWebだけで手続きが完了!

「ペイトナーカード」は、「ペイトナー株式会社」が発行するフリーランス向けのクレジットカードです。年会費無料かつWebだけの簡単申し込みで発行できるため、早急に納付をしたい場合にも役立ちます。審査に必要な書類は「本人確認書類」だけとなり、最短4営業日でカードが到着します。スモールビジネス向けのカードとなるため、ほかのカード会社の審査に通らなかった個人事業主でも、発行できる可能性があります。

クレジットカードは事業においてさまざまな形で役立つため、事前に専用のカードを確保しておくことがおすすめです。また、ペイトナーカードを所有していると、「ペイトナー ファクタリング」の利用手数料が10%から8%に割引されます。ファクタリングサービスは、個人事業主の事業継続に役立つ方法として広まっています。

この機会にペイトナーカードの発行と、「ペイトナー ファクタリング」の利用をぜひご検討ください。

まとめ

個人事業主も雇用主になる場合、源泉所得税の納付が必要になります。計算や納付は自分の手で行う必要があるため、事前に詳細を確認しておくことが重要です。この機会に源泉所得税の基本について、しっかりと把握して納付の準備をしておきましょう。個人事業主は源泉所得税のほかにも、お金に関する知識を学ぶ必要に迫られるケースがあります。

「ペイトナー」は自社メディア「ペイッター」の公式LINEを通して、フリーランスや・個人事業主の生活活動に役立つお金の知識を提供しています。LINEの友達登録を行うことで、お金に関する本格的な知識をスムーズに取得できる環境を構築できます。継続的に情報を取得できるメリットがあるため、ぜひこの機会に公式LINEを友達登録してみてください。

やっぷん
  • 源泉所得税は、給与や報酬から差し引いて納税する所得税のこと!
  • 源泉所得税の計算方法は、給与所得者は税額表を使い、個人事業主などの報酬は金額に応じて計算するよ
  • 納税方法は窓口、インターネットバンキング、ダイレクト納付、クレジットカードなど、たくさんの方法があるよ!
監修者プロフィール

ペイトナー執行役員 邨山毅

立教大学経済学部卒。投資会社にて内部統制・米国新興事業の国内展開に従事。その後VOD運営会社にて経営戦略・機械学習・調達戦略領域の経験を経て、ペイトナー株式会社に入社。執行役員ファクタリング事業本部長として、ファイナンスサービスの運営及びフリーランスの与信構築全般を所掌している。

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