フリーランスは会社員と比べて年金受給額が少なかったり、退職金制度がなかったりするため、老後不安が大きいとされています。老後不安を解消するためには、自分自身でリタイア後の資産を作るとともに、長く働き続けられる体制を整えるのが重要です。
本記事では、フリーランスが老後にどう備えれば良いかについて、対策方法10選を紹介します。老後不安がある方や、働き続けられるか心配に感じているフリーランスの方はぜひ最後までご覧ください。
- フリーランスの老後資産は2,500〜3,000万円ほどが必要になるよ!
- ただし必要な生活費や積立額などによっても異なるので、自分でシミュレーションしよう
- 老後不安をなくすためには、貯金だけでなく仕事や人脈などについても工夫が必要なんだ!
フリーランスの老後資金はいくら必要?年金受給額と貯金額の目安
フリーランスの老後不安において、特に気になるのが「老後資金」ではないでしょうか。会社員の場合は「2,000万円の老後資金が必要」とされていますが、フリーランスの場合はより多くの老後資金が必要と考えられます。会社員よりも多くの老後資金が必要になる理由は、以下のとおりです。
- 年金受給額が少ない
- 退職金制度がない
- 収入の波があり定額積み立てがしにくい
- 福利厚生がないため育休・産休・病気休暇等ができない
上記のような理由から、フリーランスは会社員よりも多くの老後資金を作っておく必要があるとされています。以下では、フリーランスの年金受給額をふまえて、老後資金の目安額を解説しますので、ぜひ参考にしてください。
フリーランスがもらえる年金は月額6.5万円
フリーランスがもらえる年金は、月額で約6.5万円です。フリーランスは「国民年金」という年金制度に加入します。国民年金保険料は2023年現在だと月額で約1.6万円、年額約20万円です。年20万円ほどもらい、原則65歳になったら年間約78万円が受け取れます。
ただし、この保険料および受給額は社会情勢(物価、年金加入者数など)によって変動するので注意しましょう。
会社員のような福利厚生や退職金制度はない
フリーランスの場合、会社員のように賞与や退職金制度がありません。また、産休・育休や傷病手当といった福利厚生もないのです。こうした金銭的なサポート制度がないのは、フリーランスの老後不安を加速させる要因のひとつといえます。
フリーランスの老後資金の目安
何も対策をしなかった場合、65歳で仕事をやめてから受給できるのは年間約78万円のみということが分かりました。例えば年400万円必要な方で、65歳から85歳まで生きた場合、フリーランスの老後資金額の目安は以下のようになります。
- 400万円 – 78万円 × 10年 = 3220万円
上記のように、年400万円が必要だと老後資金は3,220万円確保しなければなりません。ただし、上記は独身のケースなので夫婦の場合だと年金受給額・生活費ともに変わってきます。
老後資金目安のシミュレーション方法
老後資金目安をシミュレーションする方法は、以下のとおりです。
- 年間にかかる生活費(光熱費・家賃・通信費など)を計算する
- 老後にもらえるお金を洗い出す(年金・保険・積み立て投資など)を計算する
- 「年間の生活費 – 年間の収入」で1年間に必要となる資金額を計算する
- 80歳・85歳・90歳・95歳それぞれの段階で、必要となる総資金額を計算する
なお、高齢になれば介護施設に入所することになったり、通院・入院が必要になったりします。万が一のトラブルも想定したうえで老後資金のシミュレーションをしましょう。
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フリーランスが老後の不安を解消するための10個の対策!
フリーランスが老後の不安を解消するためには、金銭的な対策はもちろん、仕事面でもさまざまな対策をしていくのが重要です。
- 金銭管理を徹底する
- 老後資産の積み立てをする
- スキルを磨き続ける
- 定期的に健康診断を受ける
- 人脈を広げる工夫をする
- 年金以外にも老後資産形成をする
- 40代・50代の働き方を考える
- 1年無収入で生活できるだけの貯金をつくる
- 年金・健康保険料が払えなくなったときの対応を知る
- 再就職も視野に入れて柔軟に考える
以下の項目では、フリーランスが老後の不安を解消するための10個の対策をそれぞれ解説します。
対策①:金銭管理を徹底する
特に重要なのが、金銭管理をする習慣を身につけることです。フリーランスは収入に波があるため、先月の倍の収入が発生するケースも少なくないでしょう。金銭管理を曖昧にしていると、そうした大きな収入があった際に適切に貯金ができず、いつまでも老後資金の積み立てができません。
また、経費を使いすぎてしまうフリーランスも多くいます「高額だけど、これでもっともっと稼ぐんだ」という意気込みは大事ですが、収入を大幅に超えた金額の経費支出は、リスクを大きくするだけです。
まずは、どのくらいの収入があり、最低限どのくらいの生活費がかかるかを計算しましょう。そのうえで、現状の収入だとどのくらいの出費であれば許容できるか、また老後資産の積み立てを行えるかを計算してみてください。
対策②:老後資産の積み立てをする
前述したシミュレーション結果をもとに、老後資金の積み立てをしましょう。「バイトでも良いから食いつなげば、とりあえず老後は大丈夫だ」という状況を作り上げておくのが、老後の不安を解消するために重要です。
老後資産は多いに越したことがありませんが、多過ぎるのも問題です。老後資産をたくさん積み立てるよりも、健康なうちに旅行や外食などで使ったほうが良いという考え方もできます。いまの生活を切り詰めすぎるのではなく、無理のない範囲で適性な金額を積み立てるようにしましょう。
対策③:スキルを磨き続ける
フリーランスには、定期的な研修や社内評価などがありません。そのため、気付いたら自分のスキルが時代遅れになっているケースも非常に多くあります。またスキルが古くなっていても、周囲の人が指摘してくれない可能性もあるのです。
常に新しい情報を取り入れて、自分自身をアップデートさせ続けることは、どんな業界であっても重要なものとなります。自分のスキルは現代において必要とされているのか、市場ではどんなスキルが求められているのかを常に勉強し、スキルを磨き続けましょう。
対策④:定期的に健康診断を受ける
フリーランスは病気をしてしまうと、収入がゼロになります。またフリーランスは就業時間の決まりがないぶん、不規則な生活をして体調を崩す人も少なくありません。身体に異常がなかったとしても、必ず定期的に健康診断を受けて、異変に気付けるようにしましょう。
癌のように大きな病気であっても、早期に発見できれば治療をしてすぐ仕事に復帰できるかもしれません。また生活習慣病も、早期発見できれば大きな病気にかかる前に対応できます。自己負担額が高額なためどうしても避けがちですが、健康診断は必ず受けましょう。
対策⑤:人脈を広げる工夫をする
仕事が途切れてしまったとき、トラブルに見舞われたとき、そうしたいざというときの助けになるのが人脈です。人脈を広げておけば、仕事を紹介してもらえたり、トラブル対応のサポートをしてくれたりするかもしれません。逆に、自分自身が誰かの助けになれる可能性もあります。
交流会や勉強会に参加したり、自分自身でイベントを開催してみたりして、新しい仕事仲間を探してみてください。昨今はSNSで人脈を広げることもできます。さまざまな方法を駆使して、人脈を広げられるよう努力しましょう。
対策⑥:年金以外にも老後資産形成をしておく
国民年金だけでは、老後の収入があまりにも少ないと感じるでしょう。年金以外にも以下のような制度を活用すれば、老後の収入を増やせます。
- 国民年金基金
- 付加年金
- iDeCo
- NISA
上記のような制度を用いて年金保険料を上乗せして納付したり、投資・積み立てをしておけば、老後により多くの収入を得られます。
対策⑦:40代・50代の働き方を考える
40〜50代になると、仕事仲間も年下が増えてきて働き方が変化していきます。今までやっていたビジネスが時代に合わなくなったり、よりハイレベルな若手に追い抜かれたりするのも40〜50代が多いでしょう。ずっと同じ働き方で寿命をまっとうできるのは、ごく一部の人間のみと言えます。
「今の仕事を何歳になっていても続けたいのか?」「時代が変わって仕事が減ってきたらどうするか?」など、将来について深く考える時間を持ってみてください。働き方に関して見通しが立ち、目標のある状態だと、長く仕事を続けやすくなります。
対策⑧:1年無収入で生活できるだけの資金を作る
将来への不安を解消するうえでは、金銭的な余裕を作っておくのも重要です。病気にかかったり、親の介護で仕事が滞ったりしても、ある程度の貯蓄があれば対応できます。逆に、金銭的な余裕がまったくないと、ほんの少し収入が減るだけでもメンタルに大きなダメージを受けてしまうでしょう。
まずは、いまの生活で年間どのくらいかかっているのかを計算してください。家賃や光熱費はもちろん、食費や衣服代、美容院代なども含むすべての金額です。そして、年間にかかる生活費+10%くらいの金額を貯蓄しておくと、無収入でも余裕をもって生活できるでしょう。
対策⑨:年金・健康保険料が払えなくなったときの対応を学ぶ
資金繰りが厳しくなったら、年金・健康保険料の支払いが滞ってしまうでしょう。年金・健康保険料の支払いが滞ったときには、支払いの猶予・免除申請をしてください。申請を行うと、通常よりも少ない金額を納付するだけで済みます。年金・健康保険料を未納のままにしていると、最悪のケースでは財産が差し押さえになってしまうので注意が必要です。
保険料が払えなくなったときの対応方法を知っていれば「将来払えなくなったらどうしよう」という不安が和らぐでしょう。年金については日本年金機構のページから、健康保険料に関しては各自治体のホームページから手続き方法を調べられます。
対策⑩:再就職も視野にいれて柔軟に考える
「仕事がなくなってしまった」「収入の波に疲れてしまった」と思ったら、再就職も視野に入れて、将来のことを柔軟に考えましょう。人それぞれ最適な働き方は異なります。フリーランスという働き方が合っている人もいれば、会社員のほうが成果が出せて幸せになれる人もいるのです。
「よくよく考えてみれば、フリーランスという働き方にこだわる必要がなかった」と感じるかもしれません。まずフリーランスと会社員のメリット・デメリットを洗い出したうえで、将来の自分はどのような生活がしたいかを想像して、どんな働き方が最適かを考えてみてください。
フリーランスの仕事や老後に関するよくある質問
フリーランスの仕事や老後に関しては、以下のような点を疑問・不安に感じる方が多いようです。
- 資金繰りが厳しくなったらどうする?
- 自己破産したらどうなる?
- 再就職するなら何歳まで?
- フリーランスが収入を増やすための方法は?
特に収入が厳しくなったときの対応方法や、再就職などに関する質問が多くあるようです。以下では、フリーランスの仕事や老後に関するよくある質問4つに回答していきますので、ぜひ参考にしてください。
資金繰りが厳しくなったらどうする?
資金繰りが厳しくなったら、以下の方法で資金調達をするのがおすすめです。
- カードローン
- 銀行からの借入
- 公的機関からの借入
- ファクタリング
カードローンは早期に現金調達できますが、利率が比較的高く、返済に追われる可能性もあります。銀行・公的機関からの借入は利率が比較的低いものの、借入準備に手間がかかったり、審査が厳しく借入ができない可能性があるのがデメリットです。
ファクタリングとは、売掛債権(将来的に報酬を受け取る権利)を売却して、早期に現金を調達するサービスです。もともと受け取るはずだった報酬を早期に受け取るサービスなので、返済の必要がなく、また利用者側の信用情報(借入、赤字等)が影響しにくいのも魅力となっています。
弊社ペイトナーではファクタリングサービスを提供しておりますので、ご興味のある方はぜひ以下のページをご覧ください。
自己破産したらどうなる?
自己破産をすると、以下のような影響があります。
- 借金は原則としてゼロになる(保証人に支払い責任が移る)
- 家・自動車などの高額な財産は差し押さえ・処分
- クレジットカードは使えなくなる
- ローンが組めなくなる
- 新規にクレジットカードを発行できなくなる
- 税金や養育費、罰金などの支払い義務はなくならない
自己破産をすると、クレジットカードが使えなくなったり、高額な財産を差し押さえられたりします。ローンを組めなくなったり新規にクレジットカードを発行できなくなったりするので注意が必要です。
また自己破産をしたとしても、税金や罰金などを支払い義務はなくなりません。さらに、借金の支払い義務はなくなっても、保証人が肩代わりしなければならなくなります。自分自身の生活が困窮するだけでなく、周囲の人にも迷惑がかかるので、自己破産は慎重に行ってください。
再就職するなら何歳までが良い?
再就職をするのは27〜30歳までが良いとされています。新卒の場合、入社から5年を迎えるのが27歳ごろだからです。そのため27〜30歳を過ぎてしまうと、ある程度のスキルがないと正社員採用は難しくなるとされています。
ただし、40歳を過ぎてもスキルや実績があれば正社員として採用される可能性は十分にあります。むしろ、フリーランスは自分自身でいろいろな実績を作りやすいので、魅力的な実績があれば採用してくれる企業は多いでしょう。再就職する可能性も視野に入れたうえで、フリーランスはしっかりと実績を積上げていくのが大切です。
フリーランスが収入を増やすための方法は?
フリーランスが収入を増やすための方法としては、以下のものがあります。
- チームを組んで仕事をする
- スキルを磨いてより大きな案件を獲得する
- 受注量を増やせるように業務効率を向上する
なるべく一人で仕事をしたいのであれば、スキルを磨いたり業務効率を改善したりして、案件単価および受注数を上げるのが良いでしょう。ただし、自分一人で仕事をする場合、よほどのスキルや知名度がないと収入には限界が出てきます。
一定以上の収入を得たいのであれば、チームを組んで複数人で仕事をするのがおすすめです。チームに支払う報酬は発生するものの、よりハイレベルな案件に挑戦したり、たくさんの仕事を受けたりできます。チームが大きくなって法人化できれば、さらに効率よく売上を上げられるでしょう。
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まとめ
フリーランスは年金受給額が少なく退職金もないので、よりたくさんの老後資金が必要になります。しかし、私的・公的年金制度を活用したり、働き続けるための工夫をしたりすれば、老後不安は少しずつ解消できるはずです。本記事で紹介した内容を参考にしながら、自分なりの不安への向き合い方を考えてみてください。
- フリーランスの老後資産は2,500〜3,000万円ほどが必要になるよ!
- ただし必要な生活費や積立額などによっても異なるので、自分でシミュレーションしよう
- 老後不安をなくすためには、貯金だけでなく仕事や人脈などについても工夫が必要なんだ!
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