フリーランスとして業務委託で仕事をした場合、支払いを受けるために請求書を取引先に発行する必要があります。しかし、フリーランスとして働きはじめてから日が浅いと、請求書の正しい書き方が分からずに困ることもあるでしょう。
本記事ではフリーランスが請求書を作成する方法と、基本的な書き方、注意点などを解説します。
フリーランスは、企業と取引をする時に、請求書の発行が必要だよ!
請求書は、フリーランスにとって、とっても大切な書類のひとつなんだ!
自分1人で抱え込まずに、外部の請求書サービスの導入もおすすめだよ!
目次
フリーランスは請求書を発行しなければならない?
そもそもフリーランスは、取引先に請求書を発行する義務があるのでしょうか。以下では、請求書を発行する必要性について解説します。
消費税の経費として計上するために請求書が必要
フリーランスは取引先から、仕事の請求書を発行するよう促されるケースがほとんどです。これは「消費税法」が関係していて、企業は帳簿と請求書を保存していないと、消費税の経費として計上できないのです。
そのため法人と取引をする場合、基本的にフリーランスは請求書を作成することになります。
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フリーランスが請求書を正しく発行するメリット
フリーランスにとっても請求書を発行することには、メリットがあります。以下では、フリーランスにとって請求書の発行にどのようなメリットがあるのかを解説します。
所得の申告時における証明書となる
フリーランスは年間所得が48万円を超える場合、確定申告を実施して所得税を納税しなければなりません。請求書は確定申告で所得を申告する上で、事実を証明するための憑依書類として使用できるメリットがあります。
確定申告に備えて、請求書はまとめて管理しておくのがおすすめです。また、フリーランスは作成した請求書を5年間(消費税納税業者は7年間)保存する必要があるため、長期保存に備えて管理方法を確立させるのもポイントです。
案件ごとの正確な収入を把握できる
請求書を作成することで、案件ごとの収入を把握しやすくなる点もメリットの1つです。複数の取引先と仕事をしていると、どの企業からどれくらい収入を得ているのか分からなくなるケースもあります。請求書にまとめて内容を確認することで、各取引先との契約が年間でどの程度の収入源となっているのか確認可能です。
フリーランスが請求書を発行するデメリット
フリーランスが請求書を発行する際、慣れないうちは作成に多くの時間を取られる可能性があります。
請求書の発行に手間取った結果、肝心の仕事に遅れが生じるなどのデメリットも考えられるでしょう。早めに請求書の作成方法を把握して、基本的な作業の流れを自分なりに構築しておくと、スムーズに発行が可能となります。
フリーランスの請求書の書き方について
フリーランスが請求書を作成する際には、基本的な書き方やポイントの把握が重要です。以下では、請求書の基本的な書き方について解説します。
フリーランスの請求書に正解はない
フリーランスの請求書には、正解の形がありません。必要項目さえきちんと記載されていれば、どのような書式でも問題ないとされています。
しかし、取引先企業からフォーマットの指定があった場合にのみは、その内容に従う必要があります。
フリーランスの請求書はサンプルを参考にする
フリーランスの請求書は、ネットに多くのサンプルがあります。サンプルを参考に作成することで、分かりやすい請求書が作成できます。
おすすめの作成方法としては、まずはいくつかのサンプルをチェックし、どのような形式が一般的に使われているのかを把握してみましょう。その上で自分が使いやすい形式のものを参考に、実際にテンプレートを作成してみましょうるのがおすすめです。
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フリーランスの請求書に記載が必須な項目
フリーランスの請求書には、いくつか記載すべき項目があります。ここでは、国税庁のホームページで公開されている記載すべき5項目について解説します。
- 書類の交付を受ける事業者の氏名・名称
- 取引年月日
- 取引内容
- 取引金額(税込み)
- 書類作成者の氏名・名称
以下では、それぞれの詳細について解説します。
①書類の交付を受ける事業者の氏名・名称
請求書には、交付する担当者氏名や企業名を記載します。
会社名、個人名、部署名などを取引先に確認し、間違いがないように記載しましょう。会社名が宛名の場合には「御中」、個人名が宛名の場合には「様」、両方を記載する場合も「様」と記載します。
②取引年月日
請求書の取引年月日を記載し、いつ発行されたのかを明確にします。
取引年月日に記載すべき日付に決まりはなく、請求書を発行した日、案件の締め日などを書くのが一般的です。事前に取引先企業と話し合い、取引年月日の記載時期を決めておくのが無難でしょう。
③取引内容
実際に取引をした案件の概要として、単価、数量、仕事内容などを記載します。
案件名で仕事内容が分かるように記載すると、お互いに詳細を把握しやすくなります。また、請求書の単価は税抜で記載する点に注意が必要です。
④取引金額(税込み)
取引によって生じた振込金額を、税込みで記載します。
消費税の内訳が分かるように、「()」などで消費税分の金額を明記したり、税率を記載したりといった工夫が必要です。1つの請求書に案件が複数ある場合には、合計金額に間違いがないように注意しましょう。
⑤書類作成者の氏名・名称
請求書には、作成者である自分の氏名も記載します。
氏名は本名を記載し、そのほかに住所、郵便番号、電話番号なども明記します。
義務ではありませんが、請求書には自身の名前や屋号の印鑑を押すのが一般的です。
フリーランスの請求書に記載が必要な項目
フリーランスの請求書には、国税庁のホームページにある「必須の項目」以外にも、記載が必要とされる項目がいくつかあります。
以下では、請求書に記載することが求められる必要項目を解説します。
請求書の支払期日
事前に支払日を取引先と決めて、「支払期日」として請求書に記載します。下請代金支払遅延等防止法によりでは、受領から60日以内に設定すると定められています。
支払いの遅延を防止したり、収入を安定化させたりといったメリットがあるため、請求書には支払期日をきちんと明記しておきましょう。
請求金額の振込先
請求書に記載した金額を入金してもらうために、振込先の情報も記載する必要があります。
銀行名、支店名、口座(普通口座など)の種類、口座名義、口座番号を記載します。支払先を指定し、期日までに入金が行われるか確認することも、フリーランスの仕事を完了させるまでの流れに含まれます。
請求書番号を記載して管理しやすくする
請求書ごとに請求書番号を割り振ることで、後から管理がしやすくなります。
請求書は5年間(消費税納税業者は7年間)の保存義務があるため膨大な量になることも多く、すぐに必要な情報を引き出せないケースも考えられます。事前に請求書番号を記載しておけば、素早く検索をかけることが可能です。
万が一書類の提出を求められるケースを想定して、取引先ごとに請求書番号を割り振っておくのがおすすめです。
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フリーランスの請求書を作成する際の注意点
フリーランスが請求書を作成する際には、いくつか注意点があります。スムーズに作成を完了できるように、主な注意点を確認しておきましょう。
数字に間違いがないことをよく確認する
請求書は、取引先企業とお金のやり取りをする重要な書類です。そのため些細な数字のミスでも、信用問題に発展しかねない点に注意が必要です。請求書の金額は何度も確認し、間違いがないことを確信してから発行しましょう。
万が一数字のミスに発行してから気づいた場合には、その旨を取引先に伝えて、正しい請求書を再発行する必要があります。
振込手数料を負担する側を決めておく
請求書に記載した金額を振り込む際には、銀行の振込手数料が発生します。この振込手数料をフリーランスと企業のどちらが負担するのかは、事前に話し合って決めておく必要があります。
どちらが負担するのか曖昧なままだと、振込時に認識の相違が起きてトラブルになる可能性も懸念されます。取引先との関係が悪化するきっかけにもなり得るため、振込手数料の支払いについては契約時に確認しておきましょう。
まとめ
フリーランスは企業と取引をするにあたって、請求書の発行作業が必要になります。請求書は毎月のように発行するためつい忘れがちになりますが、フリーランスにとっては収入の証明にもなる重要な書類です。また、間違いの多い請求書を発行すると、取引先からの信頼を損ねる可能性も懸念されます。
この機会に書き方や注意点をしっかりと把握し、正しい請求書が作成できるように備えましょう。
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