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工事現場で働く個人事業主・一人親方は、工事保険への加入を検討しましょう。
工事保険の月額は、加入する保険の種類や補償額、売上高、工事内容によって変わります。
労災保険だけでは、資材の盗難や第三者への損害賠償などをカバーできないため、現場ごとのリスクに合う保険を選ぶことが重要です。
月額の目安を先に知りたい場合は、保険の種類別の早見表から確認してください。

- 工事保険は、従業員や資材、第三者に関するトラブルに備えるための保険だよ!
- 昨今では、工事保険の加入を契約条件としているケースもあるんだ
- 工事保険の保険料は業種や工事内容などによって異なるから、保険会社に問い合わせてみよう
目次
工事保険とは?
工事保険とは、工事での事故による損害を補償してくれる保険です。
建設業は、ほかの業種と比べても事故リスクの高い業種です。
厚生労働省の令和7年労働災害発生状況によると、2025年の建設業における死亡者数は214人でした。
こうした工事現場でのリスクに備え、損害賠償による負担を少しでも減らすため、個人事業主や一人親方でも工事保険への加入が必要とされています。
参考:厚生労働省「令和7年の労働災害発生状況を公表」
労災保険との違い
労災保険との主な違いは、補償内容と金額です。
人を雇った場合、必ず労災保険に加入する必要があります。
しかし、労災保険は人がケガをしたり死亡したりした場合に関する保険であり、モノや第三者が関係する事故は対象外です。
また、事故に関する入院・通院慰謝料、後遺障害慰謝料、死亡慰謝料も補償対象外となっています。
労災保険では補償されないリスクについて、工事保険で備える必要があります。
工事保険のおもな種類
工事保険は、工事現場でのリスクに備える保険の総称です。
具体的にどんな保険があるかを知って、自分に必要なものに加入しましょう。
工事保険のおもな種類
- モノの損害でつかえる保険
- ヒト関連の事故でつかえる保険
- 第三者が絡む事故でつかえる保険
以下の解説は一般的な補償内容です。
保険の種類によって補償内容が異なる場合があるため、加入する保険の内容を確認しましょう。
一人親方の労災保険について知りたい人は、下記の記事も参考になります。
モノの損害でつかえる工事保険
建物や資材、リース機械、会社備品などのモノが破損・盗難された場合につかえる保険です。
損害に対する保険としては、以下のものがあります。
- 土木工事保険
- 建設工事保険
- 組立保険
工事保険という場合、上記のような保険を指す場合もあります。
元請け会社から工事保険への加入を求められた場合、どんな補償内容の保険を指しているのか確認しておきましょう。
ヒト関連の事故でつかえる工事保険
自社や下請け業者が作業中にケガをした、もしくは死亡した場合に備える保険です。
加入義務がある労災保険に上乗せで加入する保険と考えるとよいでしょう。
ヒト関連の事故でつかえる工事保険
- 任意労災保険
- 業務災害補償保険
- 労働災害総合保険
入院・通院・手術の費用や、休業・後遺障害・死亡事故時の賠償請求に対する補償があります。
第三者が絡む事故でつかえる工事保険
資材が落下して通行人がケガをした、配線ミスで火災が発生したなど、第三者に対してケガを負わせてしまったり、物を破損したりした場合につかえる保険です。
第三者が絡む事故でつかえる工事保険
| 保険の種類 | 補償の対象 |
|---|---|
| 請負業者賠償保険 | 工事中の損害賠償事故 |
| 生産物賠償責任保険(PL保険) | 工事後・引き渡し後の損害賠償事故 |
請負業者賠償保険は工事中の損害賠償事故、生産物賠償責任保険(PL保険)は工事後の損害賠償事故につかえます。
PL保険について知りたい人は、下記の記事も参考になります。
個人事業主・一人親方でも保険は必要?実際の補償事例について
労災保険に加入していても、個人事業主や一人親方こそ工事保険の必要性は高いです。
法人でも個人事業主でも、賠償金の額は変わりません。
そのため、大規模な組織よりも、個人事業主が賠償責任を問われたときのほうが、資金面の負担は大きくなります。
昨今では、個人事業主・一人親方であっても、工事保険への加入が契約条件に含まれている場合は少なくありません。
万が一のリスクに備えるとともに、さまざまな依頼へ対応できるように、保険への加入を検討しましょう。
①工事中に作業員がケガを負った
工事中に作業員がケガを負った場合、通院・入院・手術にかかった費用について損害賠償請求を受ける場合があります。
労災保険の補償もありますが、全額ではありません。
特に、重い後遺障害が残ったり、死亡事故になってしまったりすると、多額の賠償金を請求されます。
場合によっては、数千万〜数億円の損害賠償請求がされるケースもあるでしょう。
こうした作業員のケガのリスクには、任意労災保険や業務災害補償保険などで備えられます。
②保管していた資材が盗まれた
保管していた資材が盗まれた場合、新たな資材の調達にまとまった費用がかかるケースがあります。
また、資材がないことで工事が中断し、多額の損害が出る場合もあるでしょう。
工事の中断により工期が遅れれば、依頼主から損害賠償請求をされるリスクもあります。
こうした事故に対しては、建設工事保険や土木工事保険などが使えます。
③高所からの資材落下で通行人がケガを負った
クレーンでつり上げていた資材が落下し、通行人にケガを負わせてしまう事例もあります。
通行人の通院費や治療費のほか、後遺障害や死亡に対する損害賠償が請求されるケースもあるでしょう。
こうした第三者が絡む事故については、請負業者賠償保険やPL保険で備えることができます。
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保険の種類別に見る工事保険の月額の目安
個人事業主・一人親方の工事保険の月額は、加入する保険の種類や補償額によって変わります。
年間契約の保険は、年額を12か月で割ると毎月の固定費として比べやすくなります。
1工事ごとの契約については、よくある質問で後述します。
保険の種類別の月額早見表
工事保険の月額は、定額で示しやすい保険と、見積もりが必要な保険に分かれます。
工事保険の月額目安
| 保険の種類 | 補償の対象 | 月額の目安 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 一人親方労災保険(特別加入) | 本人の業務中・通勤中のケガなど | 約1,809円〜12,927円 | 給付基礎日額3,500円〜25,000円、建設の事業17/1000で年額を12分割 |
| 賠償責任保険(組合員向けオプション) | 第三者へのケガ・物損 | 月200円〜 | 加入団体や補償範囲により異なる |
| 請負業者賠償責任保険 | 工事中の対人・対物事故 | 要見積もり | 業種、売上高、補償額、特約で変わる |
| 建設工事保険・土木工事保険 | 工事対象物、資材、仮設物など | 要見積もり | 工事規模、工期、請負金額で変わる |
一人親方労災保険の保険料は、厚生労働省の特別加入制度のしおりで示されている給付基礎日額と保険料率をもとに計算できます。
建設の事業の料率は17/1000で、給付基礎日額3,500円の場合は年21,709円、給付基礎日額25,000円の場合は年155,125円です。
月額に換算すると、約1,809円〜12,927円が保険料の目安になります。
実際には、加入団体の組合費や入会金が加わります。
たとえば、一人親方労災保険組合では、労災保険料に加えて月額500円の組合費、初回のみ入会金1,000円が必要とされています。
また、一人親方の第三者賠償責任保険では、組合員向けのオプションとして月200円で加入できる例があります。
一人親方が最低限そろえる場合の月額の目安
内装・大工などの一人親方が最低限そろえる場合は、一人親方労災保険と賠償責任保険を組み合わせるケースが考えられます。
給付基礎日額3,500円で一人親方労災保険に加入し、月額500円の組合費と月200円の賠償責任保険を加えると、月額の目安は約2,509円です。
一人親方の最低限の月額モデル
| 項目 | 月額の目安 |
|---|---|
| 一人親方労災保険 | 約1,809円 |
| 組合費 | 500円 |
| 賠償責任保険オプション | 200円 |
| 合計 | 約2,509円 |
上記は一例であり、補償を厚くしたい場合や、請負業者賠償責任保険を単体で契約する場合は月額が上がります。
元請けから求められる補償額や特約がある場合は、契約前に条件を確認しましょう。
工事保険の保険料は売上高・業種・補償額などで変わる
個人事業主が工事保険や損害保険に加入した場合、保険料は工事や補償の内容によって異なります。
工事保険の保険料を決める要素は、以下のとおりです。
| 要素 | 確認ポイント |
|---|---|
| 売上高・請負金額 | 売上や請負金額が大きいほど、保険料が上がる場合がある |
| 業種 | 解体業など事故リスクが高い業種は高めに設定される場合がある |
| 工事の内容 | 高所作業、重機作業、火気使用などでリスクが変わる |
| 支払限度額 | 補償限度額を高くすると保険料も上がりやすい |
| オプション | 借りた物の損壊、工事遅延、地盤崩壊などの特約で変わる |
昨今は1工事ごとのスポットではなく、年間契約で利用する保険を選ぶケースが多いです。
スポット利用したい場合は、都度工事内容によって保険料が変動するため、詳細は保険会社に問い合わせましょう。
業種によっても保険料が異なりますが、特に事故リスクの高い解体業については保険料を高めに設定しているケースが多いでしょう。
個人事業主・一人親方におすすめの工事保険
個人事業主・一人親方におすすめの工事保険は、必要な補償を過不足なく選べる保険です。
現場ごとにリスクが異なるため、補償範囲と保険料のバランスを確認しましょう。
工事保険を選ぶ4つのポイント
工事保険を選ぶときは、以下の4つの観点で確認します。
| ポイント | 確認する内容 |
|---|---|
| リスクを広くカバーしているか | 作業員、資材、第三者への賠償などを確認する |
| 料金を事前に確認できるか | サイト上でシミュレーションできるか、見積もりが明確かを見る |
| 補償内容を細かく選べるか | 必要な特約だけを追加できるか確認する |
| 一人親方向けのプランがあるか | 法人向けとは別に、一人親方向けの加入条件があるかを見る |
必要な補償内容は人それぞれ細かく異なるので、包括的にカバーしているものや、補償内容を細かく選択できる保険がおすすめです。
また、オプションが充実している保険だと、より自分にあった内容で利用できるでしょう。
個人事業主や一人親方の場合、保険料がいくらかわからず不安に感じる方も多いかと思います。
料金シミュレーションをサイト上でできたり、問い合わせた際に詳細に案内してくれる保険会社であれば、安心して利用できるでしょう。
一人親方は団体・組合のパッケージが割安になりやすい
一人親方は、労働局の承認を受けた団体や組合を通じて労災保険に特別加入します。
団体・組合によっては、月額の組合費を抑えながら、賠償責任保険のオプションを追加できる場合があります。
一人親方労災保険組合では、労災保険料に加えて月額500円の組合費で加入できると案内されています。
また、一人親方向けの賠償責任保険には、組合員向けオプションとして月200円で加入できる例もあります。
単体で複数の保険を契約する前に、団体・組合のオプションやパッケージを確認しましょう。
個人事業主・一人親方の工事保険に関するよくある質問
個人事業主・一人親方の工事保険に関して、よくある質問を紹介します。
現場ごとに工事保険をかけることは可能?
保険によっては、1現場ごとに保険をかけることもできます。
基本的には、資材搬入から引き渡しまでを保険期間として、期間内の事故について補償を受けられる保険が多いでしょう。
こうした単発利用をスポット契約方式と呼びます。
スポット契約方式は、危険度の高い工事や、高額資材を利用するときなど、ハイリスクな工事でのみ加入できるのがメリットです。
一方、工事ごとに手続きをしないといけなかったり、工事内容に少しでも変更があったら申請しないといけなかったりする点はデメリットでしょう。
スポット契約方式は、工事内容によって保険料が変動します。
工事内容の変更を申請していないと、正しく補償を受けられない可能性があるためご注意ください。
物損保険と損害賠償保険の違いは?
物損保険と損害賠償保険の違いは、補償内容です。
物損保険(対物賠償保険)は、物損による損害賠償に備える保険です。
つまり、損害賠償保険の一部です。
損害賠償保険は、物損事故を含む以下のような損害賠償請求に備える保険となっています。
| 対象 | 内容 |
|---|---|
| 不法行為 | 第三者に損害を与えた場合の賠償請求 |
| 工事現場での事故 | 対人・対物事故による賠償請求 |
| 製造物の不備 | 引き渡し後の事故に関する賠償請求 |
| 契約不履行 | 取引先の損害に対する賠償請求 |
フリーランス向けの保険について知りたい人は、下記の記事も参考になります。
請負業者賠償責任保険の特約でおすすめなのは?
請負業者賠償責任保険の特約としては、以下のものがあります。
| 特約 | 備えられるリスク |
|---|---|
| 被保険者管理の財物の損壊に関する特約 | 管理中の財物を壊した場合 |
| リースやレンタルしたものの損壊に関する特約 | 借りた機材や設備を壊した場合 |
| 被保険者に支給された資材や商品等の損壊に関する特約 | 支給資材を壊した場合 |
| 工事の遅延による損害に関する特約 | 工期遅れによる損害が出た場合 |
| 被保険者の工事に伴う地盤崩壊に関する特約 | 地盤崩壊による損害が出た場合 |
どの特約がおすすめかは、業種や工事内容によって異なります。
想定されるリスクにあわせて選択しましょう。
労災保険で補償されるものは?
国の制度である労災保険では、以下のような補償を受けられます。
| 補償 | 内容 |
|---|---|
| 療養給付 | 治療にかかる費用 |
| 休業給付 | 休業中の所得補償 |
| 傷病年金 | 長期療養時の補償 |
| 障害給付 | 後遺障害が残った場合の補償 |
| 遺族年金 | 死亡事故時の遺族への補償 |
| 葬祭給付 | 葬祭に関する給付 |
| 介護給付 | 介護が必要になった場合の給付 |
| 二次健康診断等給付 | 一定条件に該当した場合の健康診断費用 |
ケガや休業に対する給付から、後遺障害・死亡事故に対する補償、遺族年金、二次健康診断の費用補償などがあります。
ただし、上記のような補償は全額をカバーしている訳ではありません。
また、労災保険はあくまでヒトに対する保険なので、モノや第三者に関するリスクには対応していません。
そのため、工事保険をうまく活用して、より多くのリスクに適切な備えをしておくことが重要です。
工事保険の保険料は経費にできる?
事業に必要な工事保険の保険料は、経費にできる場合があります。
ただし、事業用と私用が混ざる保険や、補償対象が本人の生活に関わる保険は、経費処理の考え方が変わることがあります。
勘定科目や確定申告での扱いは、契約内容や保険の種類を確認したうえで判断しましょう。
労災保険料の経費処理について知りたい人は、下記の記事も参考になります。
工事保険などの固定費と入金待ちが重なるときはペイトナーのファクタリング
工事保険に加入すると、保険料が毎月の固定費として発生します。
一方で、建設業の現場では、請求書を発行してから入金まで時間がかかるケースも少なくありません。
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|---|---|
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| 利用可能額 | 1万円〜(初回上限50万円、実績に応じて最大300万円) |
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| 必要書類 | 本人確認書類・請求書・入出金明細(2回目以降は請求書のみ) |
個人事業主向けのファクタリングの仕組みを知りたい人は、下記の記事も参考になります。
即日で資金調達する方法を比較したい人は、下記の記事も参考になります。
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まとめ
個人事業主・一人親方の工事保険は、月額数千円から備えられるものもありますが、補償内容や工事内容によって保険料は変わります。
一人親方労災保険は給付基礎日額によって年額が決まり、組合費や賠償責任保険オプションを加えると月額の負担が見えやすくなります。
請負業者賠償責任保険や建設工事保険は、業種・売上高・補償額・特約によって変わるため、保険会社に見積もりを依頼しましょう。
工事保険を活用して万が一のトラブルに備えつつ、保険料などの固定費と入金待ちが重なる場合は、ペイトナーのファクタリングも資金繰りの選択肢になります。

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- 保険料の支払いと入金待ちが重なるときは、ペイトナーのファクタリングも選択肢になるんだ
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