フリーランスの方で、案件獲得に悩んだことがない人はいないでしょう。多くの人は仕事がないと悩み、そして廃業に追い込まれてしまいます。
本記事では、フリーランスが案件獲得するためのポイントを詳しく解説します。方法ごとのメリット・デメリットや、レベル別でのおすすめなどを解説するので、ぜひ参考にしてください。
- 案件獲得の方法には、クラウドソーシングサイトやSNS、交流会の活用などがあるよ！
- 方法によって、適した人はまったく異なるので、自分のレベルにあわせて選ぼう
- 高単価案件を獲得するためには、スキルを磨き続けて、実績をつくっていくのが大切だよ！
目次
フリーランスの半数以上が案件獲得で悩んでいる
内閣官房日本経済再生総合事務局が7,000名以上のフリーランスを対象に行った調査によると、59.0%のフリーランスが「フリーランスとして働く上での障壁」として「収入が少ない・安定しない」と回答しました。
| 回答 | 割合 |
| 収入が少ない・安定しない | 59.0% |
| 1人で仕事を行うので、他人とのネットワークを広げる機会が少ない | 17.2% |
| 仕事がなかなか見つからない | 15.3% |
| 仕事が原因で負傷した・疾病になった場合の補償がない | 12.7% |
| 就業時間や休日に関する規制がない | 11.1% |
| 契約条件があいまい・事前に明示されない | 10.7% |
| 社会的信用を得るのが難しく、フリーランスに対する偏見や誤解がある | 10.7% |
上記の結果から、多くのフリーランスが案件獲得や、単価アップに苦戦していることが分かります。逆に言えば、安定した収入を確保できるようになれば、過半数のフリーランスよりも有利に事業を展開できるでしょう。
フリーランスにおすすめの案件獲得方法6選
フリーランスにおすすめの案件獲得方法としては、以下のものがあげられます。
- クラウドソーシングサイト
- 求人サイト
- SNS・HP
- 知人の紹介
- 交流会
- 企業への直接営業
それでは、それぞれの方法について詳しく解説します。
クラウドソーシングサイト
| メリット | 支払いトラブルが少ない実績ゼロの人でも仕事を獲得できる |
| デメリット | サービス手数料がかかる低単価の案件が多い |
クラウドソーシングサイトとは、仕事の依頼主と働き手をマッチングさせるサービスです。フリーランスは、掲載されている求人に応募して、採用されれば仕事ができます。
クラウドソーシングサイトを利用するメリットは、実績のないフリーランスでも仕事を獲得できる点です。SNSやエージェント経由で仕事を獲得するのに比べれば、スムーズに案件をもらえるでしょう。
また、フリーランスに多い報酬支払いトラブルが少ないのもメリットです。各クラウドソーシングサイトは、報酬未払いがないように、前入金システムなど対策をしています。トラブルになるかもしれないという心配が少ないのは、大きなメリットでしょう。
ただし、クラウドソーシングサイトはサービス手数料がかかります。サイトにもよりますが、10〜20%ほどの手数料を引かれてしまうので、安定して稼ぐには少し難しいかもしれません。
また、低単価の案件が多いのもデメリットです。初心者であればクラウドソーシングサイトの低単価案件で実績を積むのが良いかもしれませんが、ずっと使い続けていると、収入が上がりにくくなってしまうでしょう。
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求人サイト・エージェントサービス
| メリット | 企業と直接交渉できる依頼主の情報がしっかりと分かるサービス手数料がかからない |
| デメリット | 実績がないと案件獲得が難しい |
求人サイトも、企業とフリーランスをつなぐサイトです。掲載されている求人にフリーランスが応募するタイプと、登録をして企業からのスカウトを待つタイプがあります。
求人サイトやエージェントサービスの魅力は、サービス手数料がかからない点です。また、契約後はサイトを経由せずに直接連絡を取れるので、報酬額等を交渉しやすいのもメリットでしょう。
また、クラウドソーシングサイトに比べて、依頼主の情報が分かりやすいのもメリットです。クラウドソーシングサイトは個人が求人を出しているケースも多く、依頼主がどんな人かよく分からない怪しい案件もあります。しかし、求人サイトはサイト側の審査に通過した企業しか利用できないので、依頼主情報がまったく分からないような求人はほぼありません。
しかし、求人サイトやエージェントサービスは、実績ゼロだと案件獲得が非常に難しいでしょう。企業は掲載手数料を支払って求人を出しているので、それなりにスキルや実績が分かる人でないと採用したがらないのです。
まだ実績がない方や、あまりスキルがない人であれば、まずクラウドソーシングを利用してスキルアップをしていきましょう。
SNS・HP
| メリット | 知名度アップに効果的上手に利用すれば、企業側から案件を提案してもらえるようになる |
| デメリット | 多くの人に見てもらえるまでにとても時間がかかる運用スキルを学んだり、内容を考えたりと時間がかかる |
SNSやHPを使って自分自身の情報を発信して、案件獲得を目指す方法もあります。
知人の紹介
| メリット | 取引先の情報が分かりやすい人脈が広がる可能性があり、さらに多くの案件獲得に繋がるケースも |
| デメリット | そもそもある程度の人脈がないと案件を紹介されない断りにくい |
学生時代や元職場の知人から、仕事をもらえるケースもあります。知人からの紹介だと、自分自身で営業をかけたり条件交渉したりする手間がないので、スムーズに案件を獲得できるのが魅力です。
また、紹介によってオフラインの繋がりが増えるので、さらに別の人から仕事をもらうきっかけになることもあります。
ただし、知人から紹介された仕事は、少し断りにくい雰囲気を感じる人も多いでしょう。実際「低単価だけど〇〇の紹介だから……」と無理に引き受けてしまい、その後も継続的に低単価案件を受けないといけなくなっているフリーランスもいます。
また、そもそも自分と同じ業界にいる知人がいないと、仕事の紹介はきません。人脈が広くない場合は、まずオフラインでの人との繋がりを増やしてみましょう。
交流会
| メリット | 人脈を広げつつ仕事も獲得できる |
| デメリット | 交流会に参加する時間やコストがかかる |
異業種交流会やオンラインサロン、セミナーなどで仕事を獲得する方法もあります。交流会ではさまざまな人と出会えるので、好条件な案件を紹介してもらえる可能性もあるでしょう。
また仕事が獲得できなかったとしても、人脈を広げておけば、今度なにかのビジネスに繋がるケースは多くあります。交流会やセミナー等で繋がりができた人には、定期的に連絡をとっておくのがおすすめです。
なお、交流会には多種多様な人がいて、仕事内容が不透明な人もいます。また、主催者自体がどういうバックグラウンドがあるのかよく分からないケースもあるようです。
交流会やセミナーに参加する際には、主催者の情報や、どういった人が対象なのかをよく確認し、トラブルに巻き込まれないようご注意ください。
企業への直接営業
| メリット | 条件交渉がしやすい営業スキルアップにつながる |
| デメリット | 無視されることも多く効率は良くない実績がないと案件獲得が困難 |
企業への直接営業は、実績のある人であればおすすめの方法です。
報酬金額などをあらかじめ提示できるので、条件交渉がしやすいでしょう。また、営業スキルを高められて、今後よりスムーズに案件獲得ができるようになるかもしれません。
ただし、企業は日々たくさんの営業がきているので、よほど実績がないと連絡を無視されるのが普通です。100社と連絡をとって、1件も仕事がこないケースも多くあるでしょう。
そもそも、無名のフリーランスからの営業に対応してくれる企業はほとんどありません。実績や知名度に自信がないのであれば、まずは求人サイトやエージェントサービスなどを使用してみたほうが良いでしょう。
高単価案件を獲得するまでの5つのステップ
初心者フリーランスが高単価案件を獲得するまでを、5つのステップにまとめました。
- 安定した収入源を確保する
- スキルを磨く
- 実績やポートフォリオをつくる
- SNS・HPを整備する
- 高単価案件へアプローチする
これから高単価案件を獲得していきたいフリーランスは、ぜひこのステップをふまえて事業展開をしてみてください。
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①安定した収入源を確保する
まずは、安定した収入源を確保しましょう。フリーランスとして安定収入がなければ、バイトをしたり、企業に就職したりするのもおすすめです。
高単価案件を獲得するには、数か月〜1年ほどかかります。すぐに高単価案件を獲得して、収入が爆発的に増えることはないので、安定的な収入を確保して、堅実に攻めていく必要があるのです。
また、安定した収入を確保しないと、金銭的な不安が大きく、事業を展開するどころではなくなってしまいます。家賃・光熱費・通信費などは余裕をもって払えるくらいの収入は確保しないといけません。
スキルを磨いたり、実績をつくったりするために、まずは安定した収入を確保しましょう。
②スキルを磨く
ある程度の収入を確保したら、スキルを磨いていきましょう。
そもそもスキルがないと、良い案件はもらえません。また、高単価案件をもらえたとしても、継続して仕事をもらうのは困難でしょう。
また、高いスキルを持っている人でも、そのスキルが古くなってしまうケースは多くあります。時代とともにスキルが古くなるのは、IT業界だけではありません。ライターなら1文あたりの長さや表現方法、デザイナーなら配色や構図など、時代ごとに求められているものは変化していきます。
会社員は会社側が教育コストをかけて育てていきますが、フリーランスは自分で教育コストを捻出しなければならないのです。そのため、しっかりとお金をかけて自分のスキルを磨いていきましょう。
③実績やポートフォリオをつくる
ある程度のスキルが身に付いたら、実績づくりをしていきましょう。
実績がどれくらいあるかで、周囲からの信頼度は大きく変わります。あなたがどんなビジネスをしてきたのか、どんなスキルがあるのか分かるような実績をつくってください。
公開可能な実績が作れなければ、ポートフォリオを作るのがおすすめです。ポートフォリオとは作品集のことで「わたしは、こういうことができます」という情報をまとめた資料を意味します。
実績がなくても、ひとまずポートフォリオが提示できれば、企業側は採用・不採用の判断ができます。スキルを身に付けた後は、それを活かしたポートフォリオ作りに時間を割いてください。
④SNS・HPを整備する
実績やポートフォリオがつくるのと併行して、SNSやホームページを整備していきましょう。
SNSやホームページがあると、企業側は「どういう人か」「どれくらい影響力があるか」などを判断しやすくなります。スキルは平均的でも、影響力があるという理由で採用されるケースも少なくありません。
ホームページの開設方法や、SNSの運用ノウハウなどは、ネット上にたくさんあります。自分に合った方法で、少しずつ準備していきましょう。
なお、SNS運用にあたっては炎上リスク対策が非常に大切です。一度炎上して信用が崩れてしまうと、修復不可能になる可能性があります。
過去の炎上トラブルについて勉強したり、投稿内容を少し寝かせたりして、炎上対策を徹底しましょう。
⑤高単価案件へアプローチする
あなた自身の魅力度・信頼度を高め、さらに情報を対外的に発信する準備が整ったら、いよいよ高単価案件へアプローチしていきましょう。
高単価案件へアプローチする場合は、前述した「エージェントサイト」「SNS」「交流会」「直接営業」などさまざまな方法を活用してください。一つの方法に絞っても良いですが、無視されるケースも非常に多いので、アプローチ方法は多いに越したことはありません。
最初は「数打ちゃ当たる」という精神で、どんどん営業していきましょう。たくさんの案件をこなし、スキルと実績を積み重ねれば、営業しなくても企業側から仕事をもらえるようになります。
何事も最初は大変なものです。たくさん営業をして、たくさん仕事をして、自分自身の価値を高めていってください。
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安定して案件を獲得するための7つのポイント
安定して案件を獲得するために、以下7つのポイントを意識しましょう。
- 相手の立場に立って考える
- 実績を積む
- 知名度を高める
- まず行動する
- 取引先に定期的に連絡する
- 実績として公開可能な案件をもらう
- 貯金をする
それぞれ、何を心がけるべきなのか、以下で解説します。
相手の立場に立って考える
この後の項目すべてに共通して言えるのは「相手の立場に立って考える」ということです。
例えば「なかなか営業が成功しない」というシーンを想定して、企業側に立って原因を考えてみましょう。
以下のような状態の人が営業をかけてきたとしたら、どう対応するでしょうか？
- 自分の会社についてまったく知らないのが伝わる内容
- 「〇日までに可否を返答」など、企業の事情を考えずに返信を催促
- 実績がまったく分からない
- HP・SNSについて記載がなくどんな人か分からない
- 1年以上まったく連絡がなかった人から突然の営業
- 開業1年目でベテランのような報酬金額を提示
こうした営業をかけられたら、丁寧に対応しようとは思えないでしょう。そもそも、どこの誰かも分からない人に仕事を依頼する企業などありません。
どんな文章だったら返信を送りたくなるか、どういう人物に依頼したいと思うかを考えて、営業をかけてみましょう。
実績を積む
安定して案件を獲得するためには、企業が一目で「信用できるな」と思ってもらえることが重要です。信頼性を高めるために、多くの良質な実績が必要になります。
大企業との取引実績があったり、携わった仕事が大きな成果を上げていたりすれば、企業も「良い仕事をする人なんだな」「〇〇株式会社が仕事を依頼するくらいなら、信頼できるだろう」と思えます。一方、実績がほとんどないと「スキルがないかも」「仕事を飛ばれるかも」と不安になってしまうでしょう。
企業から安心して仕事を依頼してもらえるように、まずは実績作りをしてください。
知名度を高める
実績とともに重要なのが、知名度です。知名度の高さによっても、企業からの信頼度が大きく変わってきます。
知名度のある人だと、依頼主も「どんな人なのか」「どれくらい影響力があるか」「スキルはどの程度か」が分かるので、安心して依頼できます。また、知名度があると情報の拡散力も期待でき、製品・サービスの知名度を高めてくれる可能性が高いと考えるのです。
知名度を高めるために、SNSでの情報発信に注力してみましょう。また、コンペに応募したり、他のフリーランスとコラボレーションしたりして、実績を作っていくのもおすすめです。
まず行動する
なかなか収入が上がらない方の特徴として、思考を優先しがちというものがあります。みなさんは、以下のように考えたことはありませんか？
- 「これくらいスキルを高めてから応募しよう」
- 「こういう作品ができたらSNSに投稿しよう」
- 「これくらい実績ができたら友だちに報告しよう」
こうした「〜したら」「〜になったら」というのは、なかなか実現しません。なぜなら、そう考えているうちに、他の人は行動し、あなたの想像を上回る結果を出しているからです。
思考を巡らせるのも大切ですが、それ以上に、まず行動するという姿勢が大切です。行動をして、失敗をして、恥をかいてはじめて進むものがたくさんあります。
内に秘めているアイデアは、行動しない限り、無いものと同じです。知名度がないから、実績がないからと尻込みせず、どんどん行動していきましょう。
取引先に定期的に連絡する
しばらく取引がない依頼主にも、定期的に連絡をとってみましょう。
依頼がないからといって放置してしまうと、いつまでも仕事を振ってもらえません。定期的に連絡をとっていると「そういえばこの仕事、〇〇さんに振ろうかな」と候補に挙がりやすくなります。
「ご依頼いただける案件はありますでしょうか？」とダイレクトに営業をかけなくても、例えば実績を紹介するだけで良いのです。とにかく依頼主の記憶の隅に追いやられないように、思い出してもらえるように、定期的に連絡をしてみてください。
実績として公開可能な案件をもらう
初心者フリーランスとしてありがちなのが、公開可能な仕事がないというものです。
新規案件を獲得するためには、実績を提示する必要があります。しかし、低単価案件の多くは「実績としての紹介禁止」となっており、結果として仕事をどれだけしても、実績ゼロの状態になってしまいます。
そのため、将来的なことを考えて、公開可能な案件をもらえるようにしましょう。
基本的に、依頼主は「どこの誰かも分からない人が携わっていると思われたくない」という気持ちから、公開不可としています。つまり、あなたが社会的に信用されている人になれば、公開可能となる可能性が高いのです。
前述したように、SNS運用をしたり、ホームページを開設したりして知名度を高め、社会的な信用を高めていきましょう。
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貯金をする
貯金をすると、金銭的に余裕ができるので、スキルアップに時間を割きやすくなります。また、スキルアップにお金をかけられるようになるのも、貯金をするメリットです。
さらに、低単価案件を無理に引き受けなくてすむようにもなります。お金に余裕がないと、低単価案件でもとりあえず受けねばならず、時間がなくなり、スキルも実績も現状維持となってしまうでしょう。
貯金をすれば、自分自身をレベルアップさせつつ、適切な報酬額の案件のみを受けられるようになるので、より高単価案件を獲得しやすい好循環が生まれます。
案件獲得で悩んでいる方の注意点
案件獲得ができないとお悩みの方は、以下5つのポイントをチェックしてみましょう。
- 単価の最低ラインを決めているか
- オンラインの交友関係ばかりになっていないか
- 実力と単価が見合っているか
- 安さで売っていないか
- 案件があるうちに新規営業をかけているか
それでは、具体的に何が問題なのか、どう対策するのかを解説します。
報酬額の最低ラインを決めているか
案件獲得で悩んでいる方は、まず報酬の最低ラインを決めてください。例えばライターなら「文字単価1円以下は絶対に受けない」といった具合です。
報酬金額を問わず案件を受けていると、低単価案件に時間をもっていかれて、結果として良い案件を受けられなくなります。また、低単価案件をたくさんこなさないと生活ができず、スキルアップやプライベートの時間を作りにくくなるでしょう。
報酬額の最低ラインを決めて、それ以下は受けないと決めれば、低単価案件に時間を割かれることはなくなります。もし収入的に厳しくなりそうであれば、そもそもフリーランス一本で生活するのが難しいということなので、バイト等をしつつスキルアップしていきましょう。
オンラインの交友関係ばかりになっていないか
オンラインの繋がりとオフラインの繋がりは、大きく違います。
皆さん自身も、リアルでご飯に行ったことがある人と、チャットツールで仕事上のやりとりをしただけの人とでは、記憶の残り方や思い入れがまったく違うのではないでしょうか。オンライン上の繋がりは、どうしても印象が薄く、結果として仕事をもらいにくいのです。
リアルでの繋がりがあれば、依頼主が「誰か良い人いないかな？」と思ったときに頭に浮かびやすくなります。また、自分の人となりを分かってもらえているので、適切な案件を紹介してくれるでしょう。
オンライン上での交友関係ばかりになっている人は、交流会やセミナーに参加して、オフラインでの人脈を広げてみてください。
実力と単価が見合っているか
提案している単価が高すぎても、案件はもらえません。
ここで注意したいのが、単に実力不足のケースと、時代とともにスキルに価値がなくなってきたケースがある点です。
例えば「テープ起こし」は、ここ10年で単価がかなり下がってきており、分単価200円以上、文字単価1円以上もらうのは非常に厳しくなっています。またアプリやシステム開発においても、知識やスキルが古くなっていて、現代では必要とされなくなっているものがあります。
このように、以前は実力と単価が見合っていたとしても、時代の変化とともに不釣り合いになっているケースは非常に多くあるのです。
まずは業界スタンダードとされる程度のスキルを身に付け、さらに時代の変化に合わせてどんどんスキルアップしていけるように、学習し続けていきましょう。
安さで売っていないか
初心者だから他人より安く、と「低単価」を強みにしていても、意外と案件はもらえません。
例えば以下のようなケースで、みなさんはどちらを選びますか？
- 飲料の例
- 自分の好きな飲料A 150円
- Aに似ているおいしくない飲料B 120円
- 食べ物の例
- 行列のできるラーメン 1,000円
- チルド麺レベルのラーメン 750円
- 5,000文字の記事執筆の例
- 初心者ライター文字単価0.8円= 計4,500円
- ノーマルライター文字単価1.2円 = 計6,000円
- ポスターデザインの例
- 初心者デザイナー 単価20,000円
- ノーマルデザイナー 単価50,000円
どれも「イマイチなものよりは、少し高くても良いほうを選ぼう」と思うのではないでしょうか。上記のように、初心者ががんばって値段を下げたところで、選ぶ側としてはそこに価値はないのです。
ライティングやデザインなどでも、安くて修正が山ほどあるよりは、高くてほぼ修正なしのほうが、手間がかからず結果的にコスパは良いでしょう。
こうした点から、低単価はあまり強みになりません。また、低単価案件ばかりではハイレベルな案件にチャレンジできず、レベルアップもできないのです。
ある程度の単価で仕事がもらえるように、まずはスキルアップに力を注ぎましょう。
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案件があるうちに新規営業をかけているか
余裕をもって案件を獲得するために、案件があるうちから新規営業をかけていきましょう。
案件を進めている最中は忙しく、営業をかける時間がないと思うかもしれません。一方で、特定の企業からの依頼だけを収入の柱としている状態は、何となく不安を感じるのではないでしょうか。
営業をかけておらず、かつ既存顧客から依頼がこなくなれば、来月からの収入はゼロになってしまいます。収入がゼロになってから焦って営業をかけると、低単価案件を受けてしまったり、依頼を受けすぎてキャパオーバーになったりしがちです。
適切な案件を獲得するためには、仕事があるうちから少しずつ営業をかけておくのが重要です。キャパオーバーになりそうだったら、営業をやめたり、依頼を断ったり、納期調整をしたり、アウトソーシングしたりといくらでも対策はできます。
まずは案件がある今のうちから、新規営業をスタートしていきましょう。
フリーランスの案件獲得に関するよくある質問
案件獲得で悩むフリーランスの方は、以下のようなポイントに疑問や不安を抱くようです。
- 営業ができない人はどうすれば良い？
- 仕事の貰い方でNGな方法は？
- エンジニアの単価相場は？
- フリーランスライターの文字単価の相場は？
- 初心者は低単価の案件をたくさんやるべき？
- クラウドソーシングサイト以外でおすすめのサイトは？
以下では、よくある6つの質問に回答していきます。
営業ができない人はどうすれば良い？
フリーランスのなかには、営業をかけるのがどうしても苦手、という人もいるでしょう。営業が苦手であれば、SNS運用に注力してみてはいかがでしょうか。SNSで自分の作品を発表すれば、興味をもった企業が仕事を依頼してくれるかもしれません。
また、コンペティションに応募するのもおすすめです。何か結果が出れば、自分自身の知名度が高まり、仕事をもらえるようになります。
一番良くないのは「営業をかけるのも、発信活動も苦手」と、何もしないことです。これでは誰もあなたのことを知らないので、もちろん仕事をもらえることもありません。クラウドソーシングサイト経由でしか仕事がもらえず、ずっとサービス手数料の高さに悩まされることになります。
無理に営業をかける必要はありませんが、あなたのスキルや実績を知ってもらう努力は必要です。発信活動をしたり、競争の場で自分を試したりして、何らかのかたちで人々に自分を知ってもらうきっかけを作りましょう。
仕事の貰い方でNGな方法は？
仕事の貰い方でNGな方法としては、以下のものがあります。
- 相手の製品・サービスを理解せず営業をかける
- アポなしで企業に訪問する
- 断っているのに何度も営業をかける
- 依頼するメリットを提示できていない
- 身だしなみやマナーに問題がある
- レスポンスが遅い
- ほぼフォロワーがいないSNSに依頼主側からDMがきた
- 仕事をするために商品を買わせようとする
- 無報酬のテストライティング
- 報酬金額があまりにも高い
まず営業のかけ方としてNGなのは、相手のことを考えていない方法です。相手の情報を調べない、都合を考えない、リスペクトが感じられないといった営業は、自分の評価を下げるだけなので辞めましょう。
また、依頼主側からの提案で気を付けるべきなのは、どんな依頼主か分からなかったりするケースです。突然、正体不明の人から依頼がきた場合は、報酬未払いやマルチ勧誘などのトラブルに巻き込まれるかもしれないので、注意しましょう。
エンジニアの単価相場は？
エンジニアの単価相場は、経験年数や使用言語などで異なります。おおよそのエンジニアの単価相場は、以下のとおりです。
- 初心者：〜30万円
- 3年目：50万円前後
- 5年目：80万円前後
- 5年以上：100万円〜
システム設計からリリースまで一通りの作業ができれば、月単価30〜50万円を達成できます。そこから、上流工程を経験したり、クライアントへの提案ができるようになったり、マネジメントを経験したりすると、月単価も100万円を超えてくるでしょう。
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フリーランスライターの文字単価の相場は？
フリーランスライターの文字単価も、その人の知名度やスキルによって大きくことなります。
- 初心者：1円以下
- 中堅：2〜3円
- ベテラン：5円〜
ライターは参入障壁が低く、競争の激しい業界です。昨今はAIライティングツールを導入する企業も増えており、単価の上下差が拡大している傾向にあります。
初心者は、文字単価0.5円前後の案件が多いでしょう。フリーランスとして独り立ちすると、最初は1.5〜2円前後、ライターとしてスキルが安定してくると3円前後の案件がもらえるようになります。
例えば週2日休むとして、1日5,000文字 × 週20日 = 100,000文字。文字単価2円でも、月の売上は20万円です。1日の執筆料には限りがあるので、やはり文字単価3円前後にしないと、フリーランスとしての生活は厳しいでしょう。
初心者は低単価の案件をたくさんやるべき？
初心者は「仕事をもらう」というのに慣れるために、低単価案件をいくつかこなしたほうが良いでしょう。
しかし、低単価案件は基本的に実績になりません。クラウドソーシングサイト上だと「〇件完了」と表示され実績になりますが、営業シーンで紹介できるような仕事ではないケースがほとんどです。
また、低単価案件を受け続けていると、いつまでも収入が安定しません。どれだけ仕事をしても新卒会社員程度の収入しか得られず、生活が苦しいままになります。
収入もスキルもしっかりとレベルアップしていくためには、高単価案件へのチャレンジが必要不可欠です。
クラウドソーシングサイト以外でおすすめのサイトは？
クラウドソーシングサイトである程度仕事をしたら、別の方法で仕事を獲得したいと考えるでしょう。クラウドソーシングサイト以外の案件獲得を考えている方は、エージェントサービスや求人サイトの利用がおすすめです。
企業側が求人を掲載しているサイトは、フリーランス側はサービス手数料を払わずに仕事ができます。また、企業と直接交渉ができるのも魅力です。
クラウドソーシングサイトを使っていて「サイト外連絡がしにくい」「手数料が高い」とお悩みの方は、ぜひ求人サイトを使用してみてください。
まとめ
フリーランスの案件獲得には、クラウドソーシングサイトから直接営業まで、さまざまな方法が使えます。それぞれメリット・デメリットがあるので、自分に合った方法を選びましょう。
案件獲得においては、スキルと実績を積み重ね続けること、そして行動し続けることが重要です。自分の価値を高め、市場から求められる人材になれば、依頼主側から案件をもらえるようになります。
ある程度の収入で満足せず、高みを目指し続けるのが、維持・発展のコツです。本記事を参考に、自分の事業を拡大していきましょう。
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