個人事業主として事業を続けていると、取引先への支払いが重なって手元の資金が足りなくなる場面があります。請求書のカード払いサービスを使えば、銀行振込のみの取引先への支払いもクレジットカードで決済でき、実質的に支払いを30〜60日先に延ばせます。請求書のカード払いの仕組みや手数料、メリット・デメリット、ファクタリングとの使い分けまで紹介します。

目次
請求書のカード払いとは?個人事業主が使える仕組み
請求書のカード払いとは、受け取った請求書の支払いをクレジットカードで行えるサービスです。取引先が銀行振込しか受け付けていなくても、カード払いサービスを使えばクレジットカードで支払えます。
カード払いサービスの基本的な流れ
請求書のカード払いサービスは、次のような流れで利用します。
- サービスに会員登録し、クレジットカードを登録する
- 取引先から届いた請求書の情報(振込先・金額・支払期日)を入力する
- サービスが取引先の口座に銀行振込で支払いを実行する
- カード払いした金額+手数料が、次回以降のクレジットカード利用明細に反映される
取引先には通常どおり銀行振込で入金されるため、取引先側に特別な手続きや準備は一切不要です。取引先にカード払いを利用していることも伝わりません。
銀行振込との違い
銀行振込の場合、支払い日の時点で口座に残高が必要です。一方、カード払いならクレジットカードの締め日と引き落とし日の差分だけ、実質的に支払いを先に延ばせます。カード会社や締め日の設定によって異なりますが、30〜60日程度の猶予が生まれるケースもあります。振込手数料(200〜800円程度)の代わりにカード払いの手数料(支払い金額の3〜4%)がかかる点は覚えておきましょう。
個人事業主が請求書をカード払いするメリット4つ
個人事業主が請求書のカード払いを利用するメリットは、大きく分けて4つあります。以下の観点で見ていきます。
| メリット | ポイント |
|---|---|
| 支払いタイミングの延長 | 30〜60日程度の猶予が生まれる |
| ポイント・マイル還元 | 支払い金額が大きいほど還元額も増える |
| 補支払い管理の一元化 | カード明細で支出を一覧確認できる |
| 現金不足時の対応 | 入金前でも取引先への支払いが可能 |
支払いのタイミングを先に延ばせる
最も大きなメリットは、実質的な支払いタイミングを先に延ばせる点です。たとえば月末締め・翌月27日引き落としのカードで月初に請求書をカード払いすると、実際の引き落としは翌月27日です。その間に取引先からの売上入金があれば、手元の資金が不足しにくくなります。先に支払いが来るのに売上の入金はまだ先、という場面で役立ちます。
クレジットカードのポイントやマイルが貯まる
請求書の金額が大きいほど、カード払いで貯まるポイント・マイルも増えます。たとえば還元率1%のカードで月50万円を支払えば、年間で6万円分のポイントが貯まる計算です。ただし、カード払いサービスの手数料(3〜4%)を差し引くと還元率だけでは元が取れないため、ポイント目的だけで利用するのはおすすめしません。あくまで資金繰り改善のついでにポイントが付く、という位置づけで考えましょう。
支払いの管理を一元化できる
複数の取引先への支払いを1枚のクレジットカードにまとめると、カード明細だけで支出を一覧で確認できます。銀行振込ごとに振込先と金額を個別管理するよりも手間が減り、会計ソフトとの連携もしやすくなります。確定申告の際にも支出の記録をまとめやすくなります。
手元に現金がなくても支払いができる
売上の入金が遅れているときや、仕入れと入金のタイミングがずれているときでも、カード払いなら支払いを先に済ませられます。取引先への支払いが遅れずに済むので、取引先との関係を壊さずに手元資金のやりくりができます。
請求書の先払いの仕組みについて知りたい人は、下記の記事も参考になります。
請求書のカード払いで気をつけたいデメリット・リスク
メリットがある一方で、デメリットやリスクもあります。利用前に確認しておきましょう。
手数料が銀行振込より高い
請求書のカード払いサービスには、支払い金額の3〜4%程度の手数料がかかります。たとえば50万円の請求書をカード払いすると、1万5,000〜2万円の手数料が上乗せされます。銀行振込の手数料(200〜800円程度)と比べると割高です。毎月の支払い金額が大きいほど手数料の負担も大きくなるため、利用頻度と金額を事前にシミュレーションしましょう。
カードの利用枠に制限がある
クレジットカードには利用限度額が設定されています。高額な請求書が複数あると、限度額の上限に達して支払いができなくなるケースがあります。個人事業主向けのカードは限度額が低めに設定されている場合も多いため、事業規模に合った利用枠のカードを用意するか、カード会社に限度額の引き上げを相談しましょう。
リボ払い・分割払いで利息が膨らむケースがある
カードの引き落とし日に一括で払えない場合、リボ払いや分割払いを選ぶことになります。どちらも年利15%前後の利息がかかるため、手数料に加えて利息まで負担することになります。支払いを先延ばしにした結果、手数料と利息の両方を負担することになるため、引き落とし日には必ず残高を確認しましょう。
対応していない支払い先がある
カード払いサービスによっては、個人への振込や海外口座への振込に対応していないケースがあります。また、税金や社会保険料の支払いには利用できないサービスがほとんどです。すべての支払いをカードに集約できるわけではない点は理解しておきましょう。
悪質な金融サービスの見分け方について知りたい人は、下記の記事も参考になります。
請求書のカード払いを始める手順
実際にサービスを利用する流れを見ていきます。

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登録からカード払い完了までの流れ
以下の5つのステップで利用できます。
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| 1. 会員登録 | メールアドレスや事業者情報を入力してアカウントを作成する |
| 2. カード登録 | 支払いに使うクレジットカード情報を登録する |
| 3. 請求書情報の入力 | 取引先名・振込先口座・金額・支払期日を入力する |
| 4. 内容確認・決済 | 手数料込みの合計金額を確認してカード決済を実行する |
| 5. 取引先への振込 | サービスが取引先の口座に銀行振込で支払いを実行する |
振込の実行タイミングはサービスによって異なりますが、最短で即日〜3営業日程度です。支払期日に間に合うよう、余裕を持って手続きしましょう。
利用時に必要な情報
カード払いサービスを利用する際に必要な情報は次のとおりです。
- 取引先の銀行口座情報(請求書に記載されているもの)
- 支払い金額と支払期日
- VISA・Mastercardなど対応ブランドのクレジットカード
- 事業者情報(届出名・住所など)
サービスによっては本人確認書類の提出が必要な場合もあるため、登録前に確認しましょう。
請求書買取の仕組みについて知りたい人は、下記の記事も参考になります。
請求書のカード払いにかかる手数料の目安
カード払いサービスの利用コストを具体的に見ていきます。
手数料の相場は支払い金額の3〜4%
請求書のカード払いサービスの手数料は、支払い金額の3〜4%が相場です。支払い金額ごとの手数料目安をまとめました。
| 支払金額 | 手数料3%の場合 | 手数料4%の場合 |
|---|---|---|
| 10万円 | 3,000円 | 4,000円 |
| 30万円 | 9,000円 | 1万2,000円 |
| 50万円 | 1万5,000円 | 2万円 |
| 100万円 | 3万円 | 4万円 |
銀行振込の手数料(200〜800円程度)と比べると大きな差があります。カード払いで得られるポイント還元(還元率1%なら支払い金額の1%分)を差し引いても、手数料のほうが上回るのが一般的です。「支払い猶予を買っている」と考え、猶予がなくても支払える資金がある場合は銀行振込のほうがコストを抑えられます。
手数料を経費として計上できるか
請求書のカード払いで発生した手数料は、支払手数料として経費に計上できます。確定申告の際に事業に関する支払いであることを証明できるよう、カード明細や利用履歴を保管しておきましょう。会計ソフトにクレジットカードを連携している場合は、自動で取引データが取り込まれるため記帳の手間も減ります。
資金繰り改善の方法を知りたい人は、下記の記事も参考になります。
個人事業主がカード払いサービスを選ぶときに確認したいポイント
請求書のカード払いサービスは複数あり、それぞれ手数料率や対応カードが異なります。選ぶ際に確認したいポイントを紹介します。

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手数料率の違い
サービスごとに手数料率が異なります。3%程度のサービスもあれば、4%を超えるものもあります。毎月の支払い金額が大きいほど手数料の差額も広がるため、月間の支払い総額をもとに年間コストを比較しましょう。たとえば月50万円を支払う場合、手数料率が1%違うと年間で6万円の差になります。
取引先への振込タイミング
サービスがいつ取引先に振込を実行するかは重要です。即日〜3営業日程度が多いですが、振込タイミングが遅いサービスを選ぶと、取引先への支払いが期日に間に合わないケースがあります。とくに月末期日の請求書を月末ギリギリに手続きする場合は、振込の実行日を事前に確認しましょう。
対応するカードブランドと利用上限額
VISA・Mastercardに対応しているサービスがほとんどですが、JCBやAmerican Expressには対応していないサービスもあります。手持ちのカードが使えるか、事前に確認しましょう。また、1回あたりの利用上限額やひと月あたりの利用上限額もサービスごとに異なります。事業規模に合った上限額のサービスを選ぶことが大切です。 ファクタリングのメリット・デメリットについて知りたい人は、下記の記事も参考になります。
請求書のカード払いとファクタリングの違い
請求書のカード払いとファクタリングは、どちらも個人事業主の資金繰りを改善する手段ですが、解決する課題が異なります。
それぞれが解決する課題
請求書のカード払いは「出ていくお金のタイミングを遅らせる」手段、ファクタリングは「入ってくるお金のタイミングを早める」手段です。
| 項目 | 請求書のカード払い | ファクタリング |
|---|---|---|
| 目的 | 支払いを先に延ばす | 入金を早める |
| 対象 | 受け取った請求書(買掛金) | 発行した請求書(売掛金) |
| 手数料の目安 | 3〜4% | 1〜20%(サービスによる |
| 資金繰りへの効果 | 出金を遅らせて手元資金を確保 | 入金を早めて手元資金を確保 |
| 取引先への通知 | 不要 | 2社間なら不要 |
| 審査 | カード審査のみ | ファクタリング会社の審査あり |
使い分けの目安
取引先への支払いが先に来て出金を遅らせたいなら請求書のカード払い、取引先からの入金が遅れていて早く現金化したいならファクタリングが適しています。
たとえば、外注先への支払いが毎月15日に発生するのに、クライアントからの入金が月末というケースでは、カード払いで出金を遅らせつつ、ファクタリングで入金を早めることで、資金ショートのリスクを減らせます。両方を組み合わせると、出金と入金の両面から資金繰りの安定度が上がります。
即日で資金調達したい人は、下記の記事も参考になります。
ペイトナーのファクタリングの特徴
ペイトナーのファクタリングは、個人事業主やフリーランス向けのサービスです。請求書のカード払いとあわせて活用すると、入金と出金の両面から資金繰りを改善できます。
手数料一律10%で受取額を事前に計算できる
ペイトナーのファクタリングの手数料は一律10%で固定です。たとえば50万円の請求書なら、手数料5万円を差し引いた45万円が入金されます。申し込み前から受取額を正確に計算できます。
最短10分入金・土日祝日も対応
入金が急ぎで必要な場合にもファクタリングは選択肢になります。ペイトナーのファクタリングは申し込みから最短10分で入金が完了し、土日祝日も対応しています。平日に時間が取れない個人事業主でも利用しやすくなっています。
1万円の少額から利用できる
ペイトナーのファクタリングは1万円から利用でき、金額が少ない請求書でも申し込めます。初回の利用上限は50万円で、利用実績に応じて最大300万円まで増額できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 手数料 | 一律10%(固定) |
| 入金スピード | 最短10分 |
| 利用可能額 | 1万円〜(初回上限50万円、実績に応じて最大300万円) |
| 土日祝日対応 | あり |
| 審査 | AIと人の併用 |
| 申込方法 | 完全オンライン、面談不要 |
| 必要書類 | 3点(2回目以降は請求書のみ) |
まとめ
個人事業主が請求書をクレジットカードで支払えるサービスは、資金繰りの改善に役立つ方法のひとつです。仕組みや費用を理解した上で、自分の事業に合った使い方を見つけましょう。
- 請求書のカード払いとは:銀行振込のみの取引先への支払いもクレジットカードで決済できるサービス
- メリット:支払いを30〜60日先に延ばせる、ポイントが貯まる、支払い管理を一元化できる
- 手数料の目安:支払い金額の3〜4%が相場で、銀行振込の手数料より割高
- ファクタリングとの違い:カード払いは出金を遅らせる手段、ファクタリングは入金を早める手段
- 両方の組み合わせ:出金を遅らせつつ入金を早めれば、資金繰りの安定度が上がる
入金を早めて資金繰りを改善したい場合は、ペイトナーのファクタリングも選択肢になります。手数料一律10%・最短10分入金・土日祝日対応で、1万円の少額から利用できます。

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